~ならしのの風に乗って~

二人三脚で綴る夫婦の気ままな日記

「童話作家」が好き。さだまさしさんの『帰去来』

2010-04-03 08:10:58 | 音楽
私(おじさん)が、若かりし頃の思い出の歌手、
私のやさしさの素になったと言えば、言い過ぎでしょうが(笑)
詩とメロディが素敵な、さだまさしさんの初期のアルバムを紹介します。

さださんは、グレープというフォークデュオでデビューし、「精霊流し」のヒットをとばし、
人気が出ました。私も好きになりました。
「精霊流し」「無縁坂」「縁切寺」..。少し暗い曲が多かったですね。
その後、さださんもそう言っています。後はもう、墓守しかないと。
(「防人の歌」のパロディで「墓守の歌」でしょうか。)

グレープを解散し、さだまさしとしてソロデビューした最初のアルバムが、この『帰去来』です。

帰去来
1. 多情仏心
2. 線香花火
3. 異邦人
4. 冗句
5. 第三病棟
6. 夕凪
7. 童話作家
8. 転宅
9. 絵はがき坂
10. 指定券
11. 胡桃の日
12. 多情仏心



このアルバムで私が一番好きな曲はと聞かれると、「童話作家」か「異邦人」かと迷います。

いくつかの曲について、思い出を含め、紹介します。

「線香花火」。線香花火をする(素敵な?)カップルが羨ましい。
歌詩(さださんの歌詞は、全て、作詞ではなく作詩と表記されています。)の
「”ひとつ、ふたつ、みっつ”、流れ星が落ちる・・・。」
そして最後に、
「火玉がぽとりと落ちて”ジュッ”」
という、数え数字の落ちが効いています。

「異邦人」。多くの方が、この題名でまず思い出すのが、久保田早紀さんでしょう。
とてもテンポが良く、素敵な曲で、カラオケでも必ず載っています。
一方、さださんの「異邦人」はなかなかカラオケで見つかりません。
ですが、私はさださんの「異邦人」もすごく好きです。
何か、パリの裏通りを思い起こさせるような少し切ない詩とメロディです。
よく、口ずさみます。

「童話作家」。私は、グレープの解散コンサートをFM東京で放送したとき、ラジオで聴きました。
(もちろん、カセットにも録音して、その後も何回も聴いていました。)
そのコンサートで、この曲を初演していました。なかなか印象的でした。
この詩。色々な意味で少し甘いところが、私と似ていると感じます。
すごく感傷的な詩とメロディで、これもよく口ずさんでしまいます。とても好きな曲です。

「転宅」。この曲は、聴くのも辛い曲です。
個人的な話になりますが、実は、私が小さい頃、
親父が、連帯保証人になった人に逃げられてしまい、借金を背負わされてしまったことがあったのです。
さださんのところのように、家を引き払うまではなかったのですが、
親父の、「大丈夫だよ」と言って、金の工面に走る姿。
お袋の、「連帯保証人だけは絶対になってはだめだよ」といった言葉。
子供心に、「連帯保証人って恐ろしいものなんだ」と感じたことを、今でも覚えています。
辛い曲ですが、私には、すごく印象に残る曲です。

「絵はがき坂」。一転して、明るい曲で、ほっとします。
長崎に旅行に行ったとき、絵はがき坂という名前の坂はないことは知っていましたが、
絵はがきに載っているような坂ってどこだろうと探しました。

最後に、このアルバムのジャケット。なかなか味わいがあります。(LPのジャケットと同じです。)
この写真は、さださんが通りすがりの女性から道を尋ねられたのを、
同行していたカメラマンが何気なく撮影したもので、
ジャケットへの使用許可を得るために、この女性を探し出すのに苦労したと、
CDアルバムに付いている歌詞カードの解説で、さださんが明かしています。

『帰去来』。とても印象に残るアルバムです。

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