~ならしのの風に乗って~

二人三脚で綴る夫婦の気ままな日記

上橋菜穂子さんの新刊【鹿の王】を読みました

2014-12-02 07:26:15 | 小説・本
おはようございます。

皆さん12月ですよォ~!
一年が早い早い~!
師走に入ると途端に、私は気持ちがザワザワしてくるんです。
ざわわ~ざわわ~じゃなく、ザワザワです!(笑)
やることが沢山あるような気がして、何だか落ち着かなくなるんですよね。

鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐そんな中、11月中に読んだ上橋菜穂子さんの新刊【鹿の王】についての感想を書いておこうと思います。
国際アンデルセン賞を受賞された上橋菜穂子さん待望の新刊【鹿の王】
図書館に予約を入れておきましたら、11月中旬に順番が回ってきました。

今年、上橋菜穂子さんの”守り人シリーズ”全10巻を読んでから(こちら)
上橋菜穂子さんが書かれるファンタジーの世界に魅了された一人です。
なので、またあの世界に浸れるゥ~と、すごく楽しみにしていました。

今回の【鹿の王】も上橋菜穂子さんワールドが全開!
深い森、そこに住む人、獣、生物。
それらが瑞々しく、かつ力強い生命体として描かれていて惚れ惚れします。
上下巻とも500ページ以上に及ぶ大作です。

さらに今回は医学の分野にかなり踏み込んだ印象。
この作品に費やされた時間は構想10年、実際に執筆されてから3年という月日だそうです。
生命や病気について、確かな資料に基づいた上で上橋さんならではの感性で描かれているのが素敵でした。
分かりやすく言葉にすると、こういうことなのねって何だか胸がスッキリします。


鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐さて、物語の主人公はタイプの違う二人の男性です。
野性派のヴァンと知性派のホッサル。
どちらも魅力的ですよ!
強いて言えば私は野性派のヴァンが好きです(笑)
私の好みは誰も聞いてないですね。ウフフッ(*´艸`*)
そして二人に関わる女性たちも、しなやかでカッコイイ!
男女の機微の描写もあったりして、今回は大人な感じも漂っていたりします。
ミステリーの謎説き要素もあり、下巻に入ってからはスピード感を持って、ぐんぐん読めます。

表題が何故【鹿の王】なのか?
読み進めるうちに分かってくるのですが、
結末は【鹿の王】になったけど、一条の明るい希望がみえたと私は解釈しています。
そうとっていいんですよね?(笑)

人としてどう生きる?
または、どんな人になりたい?
という問いに答えをくれる素敵な物語だと思いました。