むしゃむしゃ

なんでも奥歯でゆっくりむしゃむしゃ

9つの性格

2007-05-07 | 本 むしゃむしゃ
「人間には9種類の性格が本質があり
 全ての人間はそのうちの一つをもって生まれてくる」

これがエニアグラムの公理だそうです。

しかも、世界中のどの地域でも
各タイプの本質をもった人間の数は
9等分の比率であるという規定がある。
男女がほぼ半数の比率で生まれてくるのと同様に。

このエニアグラムは2千年間イスラム社会で
能力開発やリーダー育成のマニュアルとされてきたという。
それが西欧に渡り、アメリカに渡り
多くの研究調査を重ねられて現在に至る。

歴史や研究事例があるからといって
この非科学的なルールが妥当性を持つわけではないけど
実際自分で試してみた結果、かなり本質を当てられた気がします。
たった120項目のYes/Noの質問に答えただけで。


気になる9つの性格を簡単に以下に紹介します。

1.完全でありたい人(道徳的、公正、嫉妬深い)
2.人の助けになりたい人(情愛深い、心が広い、非論理的)
3.成功を追い求める人(自信家、勤勉、うぬぼれ)
4.特別な存在であろうとする人(独創的、思いやり、引きこもる)
5.知識を得て観察する人(分析的、賢明、意固地)
6.安全を求め慎重に行動する人(忠実、実際的、自滅的)
7.楽しさを求め計画する人(好奇心、魅力的、衝動的)
8.強さを求め自己を主張する人(権威、精力的、傲慢)
9.調和と平和を願う人(偏見なし、おとなしい、無頓着)


前述したようにエニアグラムは
能力開発やリーダー育成に使用された歴史があります。
したがって、これは単なる性格診断に終わらず
その性格をどのように活かしたらよりよい自分になれるか
あるいはよりよい人間関係を築けるか
といった実用的な段階にまで落とし込まれています。

ちなみに自分は完全に5のタイプでした。

主な特徴としては
・感情と適切な距離をとり,プレッシャー下でも常に冷静に的確な思考.
・理解力に優れ,言葉の裏の意味や出来事の真相を洞察する.
・しぐさや表情などの非言語的な愛情表現を巧みにおこなう.
・責任感があり,適切な助言がおこなえる.
・ユーモアのセンスを発揮し,周囲を和ませるウイットを心得ている.
・プライバシーを侵されるのが苦手で,孤独な時間に物事を整理する.
・人間関係を続けるのに多くの時間を必要とせず,一人の時間に相手を思う.
・対人関係に消極的で孤独壁がある.無自覚に感情から距離を置く.
・一人でいる時間に退屈することはなく,一人で自分の興味を持続できる才能.
・予期せぬことが起こると,感情と対峙せざるを得なくなりパニックになる.
・もっとも執着するのは,人や物ではなく「知識」.

僕のことを知っている人は、どう感じたでしょうか?
自分としてはかなり当たっていると思います。
少なくとも遠く外れてはいない。


そうそう、
この本はだいぶ前に読んだ本なんだけど
いまさら取り上げたのは
今流行りつつある?「Human Player」っていうゲームを知ったから。

-Human Player-

自分の分身を登録する為に、初めに50の質問に答えると
現実に限りなく近い性格を持った自分が誕生します。
その結果から22タイプの性格に分類され、
自分がどのタイプなのか知ることが出来ます。
赤外線通信機能が搭載されていますので、
友人・家族・職場の方と交流して
ヒューマンプレイヤーの中に仲間を増やして楽しみましょう。

引用:http://www.tokyu-hands.co.jp/shibuya.htm

これの性格分類はエニアグラムに基づいているって聞きました。
自分の分身と登録した友人の分身がHuman Player内で
勝手にいろんな生活をするようです。
自分の人間関係を客観的にみることができる面白い遊びだと思います。
友達とみんなでやればね(笑)


いつの時代も人間は自分自身を知ろうとするようです。
その方法やツールは変わっても。

共感力

2007-05-02 | 本 むしゃむしゃ
自分だけが輝くと
影ができる。
まわりを輝かせて、
その明かりで輝けば
影ができない。


本文中で一番「共感」という言葉が腑に落ちた表現でした。


ビジネスでは顧客満足(CS:Customer satisfaction)が重要視され
それを満たすことが成功の一条件であるように思います。

しかしさらに視点を深めてみると
その顧客満足による成功の裏には、必ず提供者満足があるように思います。

良い商品を提供し顧客に喜んでもらえることによる商品提供者側の満足感
ちょっとした気遣いで生まれた笑顔から得られるサービス提供者側の満足感

この双方向の満足感こそがより成功に近づく一条件であるように思います。

それを本文では顧客共感(CS:Customer Sympathy)と表記してありました。


ビジネスに関係なく日常に溢れている「共感」という言葉・感情は
わかるようなわからないような、感じるけど言葉にできないような
そんな曖昧なものでした。

本書を通じて「共感」の輪郭をぼんやりとみることができました。



自分に必要なのは、相手と自分を輝かせる光源です。

・・・

これが第一「難」関門。

人材サービス業界がわかる

2007-05-02 | 本 むしゃむしゃ
人材ビジネスとはなにかから始まり
「人材派遣業」「人材紹介業」「再就職支援業」
などの中心事業を、様々なデータを掲載しながら
わかり易くまとめてあります。

概要をつかむ程度の読み方なら、30分あれば十分です。

人材業界もビジネス展開が複雑かつ各ビジネスの境界線が曖昧になりつつあるので
その現状把握には最適な本だと思います。

人材ビジネスに携わっている人やこれから携わる人
あるいは就職活動中で人材業界に興味のある人
は一度手にとってみて損はないと思います。

また、人材ビジネスは誰もがその受け手になりうるので
ビジネスの概要をつかみ個人が上手に利用していく能力も今後は必要になると思います。

人材ビジネスは新規参入障壁が低く
今後も多くの新しい会社が生まれると思います。

その中から自分に適した会社を自分の判断基準で選べるようなるためには
30分の時間投資と1500円の費用投資は割に合うと個人的には思います。


☆ここで問題☆
DODAはどこの会社が運営する転職情報サイトでしょうか?

簡単すぎてすみません。

「3年目社員」が辞める会社辞めない会社

2007-04-27 | 本 むしゃむしゃ
「3年3割」

こんな言葉が採用現場のみならず
メディアを通じて耳に届いています。

ざっと見積もって15万人以上の新卒社員が
3年間の間に会社を辞めているようです。

「10年9割」

この数字は
10年後に今勤めている会社にいたいとは思っていない
入社3年目の大卒社員の割合。

(シェイク社による大(院)卒3年目社員300人を対象とした調査より)



このような現状を踏まえて
なぜ若手社員流出時代が訪れたのか
そしてこのような時代に企業はどのような対処をしていけばいいのか
といったことをテーマに興味深い考察が述べられているのが、この本。

若手社員流出の原因を
表面的な「最近の若いもんは...論」や「ミスマッチ論」だけにみるのではなく
若手社員の価値観や仕事観への変化あるいはその変化を助長する時代背景にみる。

そうした観点から
企業のとるべき策やこれからのマネジメントの方向性が提案されています。


非常に読みやすい構成になっていて短時間で読めるので
「最近の若いもんは...」って言葉がついつい口から漏れている人にオススメです。
まぁこの言葉は人類始まって以来ずっと使われている呪文ですけど。

鈍感力

2007-04-20 | 本 むしゃむしゃ
鋭さとか繊細さに注目しがちな視点を鈍感さに向けられる本。

鈍感だという言葉がマイナスイメージを帯びているのは
自分が「鋭いね」って言われたのと「鈍感だね」って言われたときの
気持ちを想像すればなんとなくわかると思う。

自分の勝手な解釈で
完全にわけることは難しいけど
鈍感力には「肉体的鈍感力」と「精神的鈍感力」があって

肉体的鈍感力はウイルス耐性とか5感の鈍さとか。

例えば、ウイルス耐性は旅行先で同じもの食べたのに1人だけ食中毒にならないとか
みんなで野宿したのに1人だけ風邪ひかないとかね。
5感の鈍さは蚊に刺されても気にならないとか
刺激的な味の食べ物(ハバネロとか)も食べられるとか。


精神的鈍感力はストレス耐性とか環境適応能力に言い換えられると思う。

ストレス耐性は、叱られてもそれをばねに頑張れたり
苦手な人間関係をそつなくこなせたり。
環境適応能力は、肉体的な面もあるように思いますが、新しい環境に楽しく馴染んでいけるか。今の時期なんか特にそれが試されている方多いと思います。


今なぜこの「鈍感力」が注目されるのか。

肉体的鈍感力はいまさら注目される内容でもないかと思います。
まぁハバネロをばりばり食べる人は体の構造が違うんだな
ってことがわかったので今後は無理して食べるのやめようってくらい。

あと5感の話で面白かったのは、感覚が鋭すぎると不便であるということ。

眼がよすぎて疲れるとか
耳がよすぎて幻聴のようなものが聞こえるとか
味がわかり過ぎて食を楽しめないとかね。

やっぱりなんでも「過ぎる」のは良くないみたい。


注目すべきは精神的鈍感力のほうだと個人的には思います。

近年起こる問題は精神的に敏感になることに起因していることが数多いように思います。

例えば恋愛に敏感になり過ぎて、相手の行動一つ一つが気になりストーキング行為に発展することもあると思う。
ストレス社会って言葉に表されるようなストレスに敏感な世の中で、会社の採用基準にストレス耐性が入るくらいです。圧迫面接の趣旨もそこにありそうです。
学校や職場あるいは家庭内での人間関係への敏感さは、いじめ問題や転職あるいは家庭内暴力や幼児虐待などを引き起こすこともあると考えられます。


こう考えると精神的鈍感力が注目される理由もなんとなくわかります。

ただ良く考えれば、現代は物事に敏感になる余裕があるんだと思う。

仕事にしても、昔は生活のために一生懸命働くことが第一だったと思うけど
今は生活の余裕もあり、自分でやりたいことを選択して、やりがいに敏感になって職を探せる。
ニートやフリーターの出現はある意味日本の生活水準が上がったことを示している現象にもとれる。働かなくても生きていけるんだから。

話がそれたけど
要するに世の中や人間がいろんなことに敏感になってきたから、今「鈍感力」が注目され始めたんだと思う。

情報に関しても、今その気になれば、多くの情報がメディアを通じて瞬時に手に入れられる状態にあります。
そこで情報に対して敏感過ぎると、あれもこれも流行を追わないと落ち着かなくなり不安にさえなります。
本当に自分に必要な情報だけを選択して、不必要な情報に「鈍感力」フィルタをかけるのが
これから大切な能力ではないかと思います。



「鈍感だね」が口説き文句になる日が近いかも。