ピアノは歌う♪ ~調律師が見た音楽の世界~

合唱歌手としても活動をするピアノ調律師が語るピアノと音楽の話

31.「若さ」という時代

2012-02-29 03:29:37 | 雑談・思うこと
今日、NHKのBS3で「Amaging Voice」という番組をやっていました。

カナダのトロントで、若い頃は美人だっただろうと思われる、今は中年?のかなりかっぷくのいい女性が、一人の細身の男性ギタリスト(人生のパートナーだそうです)とのデュエットでジャズソングを歌っていました。
彼女の人生がそのまま感じられるような、とても素敵な歌でした。
また、バックのギターのうまさも特筆すべきものでした。

人間はみんな、若い頃はきれいで美しく、また男らしくかっこよく、でも、だんだん年を重ねるにしたがって、見た目の美しさや男らしさは失われていきます。
反対に、年を重ねて得るものがあります。
それは経験から来る心の豊かさなのだと思います。
その心の豊かさが彼女をして、聴く人の心をふるわせる、すばらしい歌を歌わせてるのだと思います。

年を取るのは誰でもいやです。
もちろん僕もです。
でも、若い頃に、ときどき年配の人から聞いたこと、「年を取るにしたがって、人生が豊かに、おもしろくなっていくものなんだよ。」という言葉は、その頃は、年寄りの負け惜しみみたいにしか思わなかったけど、今になってくると、それはほんとうだったんだな、と思えるようになりました。
今では、「今が最高!」と心から思えますし、それは負け惜しみでもなく、ただもちろん「若さの美」に対しては多少の嫉妬心は残ってるのですが、でもやはり「それでも、今が最高!!」と思えるのです。

「若さ」という時代をすぎ、年を取ることに怖さを感じ始めてる人がもしいたら、やはり僕も言ってあげたいと思うのです。

「年を取るにしたがって、人生が豊かに、おもしろくなっていくものなんだよ。だから、今のうちにいろんな経験をして、悩み、苦しみ、それを乗り越えていくことが、どんなに財産を残すことよりも大きな財産になることがあるんだよ。だからがんばれ!」と。

それはもしかしたら、そのまま若い頃の自分に言ってあげたい言葉なのかもしれません。

「だからがんばれ!!」
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