だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

足が悪い・悪い方の手・・・

2018年06月21日 | 日記
「ゲストティーチャー」をさせてもらったことも、転機でした 🐾

前回ココに「ゲストティーチャーをすることもある 云々」と書きましたが、それもワタクシメの「人生の転機」になったと思います。
友人・知人が教師だったりPTA等の役員をしていて、
「だーばぁさん、講師やってみない・・・」と声をかけてくれて、もろもろのサポートをしてくれたのです。
全身麻痺だし言語障害のあるワタクシメが「ゲストティーチャー」をできるのは、たくさんの応援団のお陰です。

その友人の一人(現・公立小学校の副校長)に、
「あのさー、『○○が悪い』って言ったり書いたりしないでくれるかな。いろんな子どもがいるからね。配慮してね」と注意され、気が付きました。
彼はいとこみたいに親しくしていて(笑)、何でも話せる仲で、授業のことではケンカもしました。
だからこそ、彼の立場での率直な意見をワタクシメは受け入れて、それ以来「言葉の改善」に努めています。

具体的に書くと、彼に注意される前、ワタクシメは下記のような表現で子ども向けの講演をしていました。

皆さんは「障害」ってなんだと思いますか?
 体の障害(病気)だけでなく、社会がつくっている障害もあります。障害(病気)は治らなくても、社会が変れば「障害がなくなる」こともあるんですよ。
 これから、パズルみたいに言葉を埋め込んでみましょう。
〔××が悪いと〕→〔○○ができない〕 〔○○ができないと〕→〔▲▲が不便〕  だけど〔■■があればできる〕
 この記号の部分に言葉を入れていきますよ。


〔耳が悪いと〕→〔音が聞こえない〕・〔音が聞こえないと〕→〔会話ができない〕・だけど〔手話なら通じる〕

〔足が悪いと〕→〔歩くことができないない〕・〔歩くことができないないと〕→〔階段がのぼれない〕・だけど〔エレベーターがあればのぼれる〕

〔手が悪いと〕→〔ペンが持てない〕・〔ペンが持てないと〕→〔字が書けない〕・だけど〔ワープロがあれば書ける〕

ここで大切なのは「●●だからできない」としないで、「□□ならできる」というふうに考えていくことです。


まー、言っていることは我ながら、正しい❣
しかし・・・「○○が悪い」を連呼し強調しすぎてますね。
反省しました 🙇


究極の差別用語=五体満足

ゲストティーチャーをしていて、ワタクシメの方が勉強させていただくことばかりでしたが、悪い意味で学んだこともあります 😢

ワタクシメの講演の後で、校長が挨拶でこんなことを言ったのです。
「今日は岡田さんのお話を聞いて、障害のある方のご苦労がわかりましたね。みなさん、五体満足に生まれたことを、お母さんに感謝しましょう」

  ガ―ンでした。

ハンデのある当事者の話を聴くことによって、人を思いやる心を育てる。
障害者の視点に立って世の中を見られるようにする。
「共に生きる」ことを考ええるきっかかけをつくる。
そのためにワタクシメに講師を依頼したと思ったんだけど・・・。

その校長の言葉を翻訳すれば「五体満足=幸せ」「障害者=かわいそう」ということになるし、母親は「五体満足な子」を絶対に生まなければならないことになります。
ワタクシメは怒鳴りたかったですが・・・その講演会はPTAのお母さんたちが運営した行事で、校長は「添え物」にすぎなかったから、苦労された役員さんたちの手前、
笑顔を振り撒いて帰ってきてしまいました。
今だったらきっと、
「校長先生がヘンなこと言ったねー。みんなはどう思う? 私はすごく間違ってると思うけど・・・」と、イッパツ・ニハツ・サンパツ 👊 👊 👊 

黙って帰路についたことを、後悔しています。


このことがあってから、ワタクシメは世間で何気なく使っている「五体満足」の裏にある恐ろしさをひしひしと感じるようになりました。
「五体満足」だけでなく、「○○が悪い」「悪い方の▲▲」も・・・
未だになげなーく「優生思想」が社会に蔓延しているってことなんですよね ⤵⤵⤵



「身体障害者」を表す手話

下の絵ではよくわからないかも知れませんが、
A 右手のひらを胸にあて、体をなでるように丸く動かすと”体”という手話。
B 両手をグーにして、図のように棒を折る仕草をすると「障害者」。”壊す”という手話も同じです。

確かに「壊れている」のだから仕方ないけれど・・・
最初に「頭」をさすと「知的障害者」、「目」をさすと「視覚障害者」です。

   なんだかなー(´;ω;`)

「障害」を表現する際、劣等な言葉を使う傾向があるのは、日本だけでしょうか?







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