だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

夏休みと言えば・・・本の紹介?!  ~三輪裕子の巻~

2014年07月28日 | クリエーター・モード
三段論法なのだ

「夏休み」と言えば「宿題」
「宿題」と言えば「読書感想文」
「感想文をかく」ために「本を読まなきゃー」が、日本の夏の三段論法でござーます。

ここらで、ちょいと、「本の紹介」を書いたら、どなた様かのお役に立つかも知れませぬ。
ってか、「情けは人の為ならず」。
ワタクシメ自身の頭を整理するために書くことにします。

「一般の読み物」と「子ども向け読み物」の違い

最近「一般の読み物と子ども向け読み物」の違いについて、改めて考えることが多いです、ワタクシメ。
自分自身の作品は「偶然の産物」で、
ーー描いているうちに「児童文学」になっていた~という感じです。

ただ、まー、ワタクシメは基本的に「子供向け読み物」に欠かせないのは「ヒューマニズムとエンターテイメント」だと思っておりまする。
「ヒューマニズム」の中に、愛・希望・夢が含まれ、
「エンターテイメント」を描くには、「冒険」が必要です。

「冒険」には、非日常体験もありますが、日常生活において子どもたちは冒険を繰り返し成長していきます。

子どもは日に日に成長しますから、今日は見上げていたモノを明日は見下ろしている可能性もあります。
同じ風景でもまったく違って見えたりします。
大人にとっては「今日のコピー」のような「明日」でも、
子どもの世界では、「明日」はある意味「未知との遭遇」で、生きていることがすでに「冒険」であり「エンターテイメント」ではないでしょうか。

つまり「生きていること」がしっかり描かれていれば「おもしろい」はずです。
そういう作品を子どもたちに読んでもらいたい・子どもたちに届けたいです。
おもしろければ、
感動すれば、自然に感想文を書きたくなると思います。
感想文が「ノルマ」ではなく、
「この本のここが良かったよ」と、夢中で伝えたくなったら楽しいですよ。
自分の心にフィットする”本“に出合えたらいいですね(*^^)v

ワタクシメ、学生の頃は「なるべく短い作品」を選んで読みましたが、{短い作品=感想文を書きやすい作品」とは限りせんのでご注意あれ(笑)


三輪裕子の世界

「夏休みの読書」を考え、最初に浮かんだのが、三輪先生(三輪裕子)でした。
※ 三輪裕子ー1982年に『子どもたち山へ行く』(のちに『ぼくらの夏は山小屋で』と改題)で第23回講談社児童文学新人賞、
  1989年に『パパさんの庭』で第27回野間児童文芸賞、
  2010年に『優しい音』で第28回新美南吉児童文学賞を受賞している。
  

三輪先生とは「師弟関係」はまったくありません。
ワタクシメの養護学校時代の恩師と三輪先生が“ママ友”で(笑)
「児童文学」つながりではないご縁でお付き合いが始まりました。

ーー恩師・k先生のお友達だから、「三輪先生」と呼ぼうかなwww

三輪裕子さんにはご迷惑かも知れませんが「先生」と呼ばせていただいています。

三輪先生は、ものすごくワイルドな面と平凡でおだやかな面、両面が極端で魅力的な女性です。
それはワタクシメがぐだぐだ書くよりも、日々をつづるブログ《紅蓮のポケット》でご覧ください。

次に作品紹介ですが、思ったよりたくさんあるので(゜∀゜)
《三輪裕子 著書一覧)をご参照下さい。




 ↑ 昨年末に上梓された最新刊「岳ちゃんはロボットじゃない」です。

【出版社からの内容紹介】
草平の幼馴染の岳ちゃんが、2年ぶりに帰ってきました。
背も大きくなって、スポーツも万能な岳ちゃんだけど、生き物が好きで恥ずかしがり屋なところはぜんぜん変わっていません。
二人は以前のように仲良く遊ぶようになりますが、草平は岳ちゃんに対して、ある不満を抱いていました。
「岳ちゃん、いやなことはいやだっていえよ」。あまり多くを語ろうとしない岳ちゃんの本心とは……。
カブトムシの飼育を通じて、再び友情を育む少年たちの、心の揺れを描いた作品です。



子どもたちへの応援歌

ワタクシメはこの作品を読み、
「児童文学に欠かせないモノ」をまた一つ再認識しました。
それは「子どもに寄り添う心」
「子どもたちを応援する気持ち」。

当たり前のことですか忘れがちです。
だって私たち書き手は”大人“だから。
「応援」と「叱咤激励」は違います。
「叱咤激励」は耳触りは難しいけど(笑)・・・簡単ですよね。
それに比べ、寄り添って応援するって、大人サイドは根気がいりますよね。
でも、子どもの立場になれば、寄り添ってくれることが何よりの「応援」であり、求めていることなんです。

【三輪裕子の世界】はバラエティーに富んでいますが、どの作品も登場人物をひたすら応援しています。


ワタクシメが一番好きなのは初期の作品「峠をこえたふたりの夏」初版:1991年7月
ふたごのユウキとサキは、とうさんと一緒に峠をこえる途中、台風にまきこまれて…。
「ユウキとサキの物語」は三部作となっていて、」「森のホワイトクリスマス」「真夜中の誕生」へと続きます。

近年の作品では「バアちゃんと、とびっきりの三日間」が好きです。 
主人公の祥太は小学五年生。大好きな夏休みを、のびのびと楽しんでいたら、とつぜん、家でバアちゃんをあずかることに!
バアちゃんのそばには、いつもだれかがついていなきゃならない。その大役を祥太が引きうけるのだけれど…。
のんびり屋の祥太が、みんなのために全力でがんばる、暑くて長い三日間の物語。(Amazonより)

超高齢化社会の日本で、現実的にありうるストーリーです。
祥大はバアちゃんとの3日間で「冒険」をし「成長」していきます。
読者はいつの間にか悪戦苦闘する祥大を応援し、自分の環境と重なる部分があれば汗をかき、「ふーっ」と。

ちょうど夏休みですから、だーばぁ推薦図書①
高学年ー「バアちゃんと、とびきりの三日間」
また「岳ちゃんはロボットじゃない」もカブトムシの飼育を通じて友情を育む少年たちの物語なので、夏休み向きかな~。

目についたらお手に取ってみてください('◇')ゞ





コメント
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