だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

古田足日先生を偲んで ③

2014年07月01日 | クリエーター・モード
新しい戦争児童文学・おはなしのピースウォーク

古田足日先生の想い出は尽きませんが、先生が晩年力を注がれた「ピースウォーク」に触れ、終わりにします。



「おはなし」の力で戦争をイメージする、平和を考える――。
「命」をおびやかし、「自由」を奪う戦争について、子どもたちと考え合いたい短編37編と詩3編を収録。
さまざまな時代と地域を舞台に、新しい視点、新しい表現方法で戦争と平和を描きました。
日本児童文学者協会創立60周年記念出版。
はじめの発言・古田足日。

新日本出版社HPより


ワタクシメの作品もこのシリーズに収めていただきました。
がー、
「戦争モノ」にはアレルギーがあり、戦争体験者が描かれるモノに対して批判的です、ワタクシメ。
ーーケチつけるなら、お前が書いてみろよ●~。と、石が飛んできそうだったので、
石を投げつけられる前に「ピースウォーク」に応募したのか、本音の本音であります。

その創作裏話は「自作について語る」に書きました <(_ _)> ・・・以下抜粋
「新しい戦争児童文学」に収められている作品は、どれも新しい発想や視点で「戦争」を描いていますが、
「障害者と戦争」を扱ったものはなさそうだったので、「障害者と戦争」を軸にして、
書き直し「第五回・新しい戦争児童文学」に応募することにしました。


応募した当時、ワタクシメは「第一次スランプ」で(笑)、
「新しい戦争児童文学」に再起をかけていた部分もあります。

それが、こちら⇒ 
 【こすもすベーカリー物語】
「戦争中にしょうがいをもって生まれた弟は、名前もつけられず、家の中に隠されて、
お腹をすかせたまま死んだ」おじいちゃんから聞かされたまみこ。
まみこの弟・笑馬(エマ)はダウン症です。
笑馬に『平和のバトン』を渡したいという、おじいちゃんの決意にまみこは・・・。
表題作他短編5編と詩1編を収録。おわりの発言・森達也。

新日本出版社HPより


2008年1月頃に刊行されたので、その前後2~3年は勉強会や合評会や原画展などで古田先生と何度もお会いしました。
戦争モノに対するアレルギーは消えませんが、「古田足日の信条」を知り多くを学ばせていただきました。


またも自画自賛で恐縮ですが(笑)
「こすもすベーカリー物語」はよく描けています ( ..)φ
お世辞かも知れませんが、
噂によると・・・
「古田先生がよろこんでくださった」とのこと。
ワタクシメは素直で単純がウリですから、噂を信じて・・・
「こすもす~」を描いたことで、古田先生に恩返しができたと思っています。

「うっそー」と悲しかったこと

古田先生を囲んでの勉強会で、一度だけ「うっそー」と悲しかったことがあります。
それは先生が「ダウン症」をご存じなかったことです。
物語に登場する子どもを「ダウン症」にしたのは、「わかりやすい障がい」だからなんですけどー(泣)

知らない人は「知らない」のだと痛感しました。
そして、
「障がい」について知ってもらうためには、もっともっと、ワタクシメが描かなきゃいけないのだと思いました。

「こすもす~」のあと、
「コレ、いい作品です!」と自画自賛できるモノが描けていませんが・・・「古田足日先生を偲んで」を書いていたら、昔の自分を取り戻せた気がします。

拙作の中で、お祖父ちゃんが孫娘に「平和のバトン」を渡しました。
ワタクシメも古田足日先生からのバトンを受けて前進します o(^o^)o

古田足日先生、ありがとうございました。
どうぞ、安らかに・・・        合掌


コメント
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