公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

「2倍に薄める」という日本語はよくない!

2018-04-09 17:35:00 | 濃度




「このお薬は、5倍に薄めて使用して下さい」などと言われると、「はあ?」となりませんか?                    私は、今でこそ偉そうに数学を教えていますが、子供の頃から算数や数学が全く理解できず、大学も国文学科卒です。                    だって、10%を5倍にすると50%なのだから、薄めたことにはならないからです。                    正確には、「このお薬は、水で量を5倍にして、そうすりゃ勝手に濃度は5分の1になるから、薄めて使用して下さい。」ですよね。                    平成29年地方上級より。                    次の文中のア、イに入るものがいずれも正しいのはどれか。                    濃縮タイプのめんつゆA、Bがあり、Aに同量の水を加え(水で2倍に薄め)て作っためんつゆと、Bに4倍の量の水を加え(水で5倍に薄め)て作っためんつゆは、同じ濃さとなり、これが規定の濃さである。                    あるとき、AとBを取り違え、Bを水で2倍に薄めて規定よりも濃いめんつゆ100mlと、Aを水で5倍に薄めて規定よりも薄いめんつゆ100mlを作ってしまった。                    そこで、間違えて作っためんつゆを全て混ぜたところ、規定の濃さよりも(  ア  )なった。これに(  イ  )加えれば規定の濃さのめんつゆを作ることができる。具体的な濃度の条件はありません。規定の濃さを10%とします。濃縮、希釈の法則より、水で量をx倍にすると、濃度はx分の1になります。Aは、水で量を2倍にすると10%になるので、20%です。Bは、水で量を5倍にすると10%になるので、50%です。そして、Bを2倍に薄めて規定よりも濃いめんつゆを100ml作ってしまったので、Aを5倍に薄めて規定よりも薄いめんつゆ100mlを作ってしまったので、これらを全て混ぜ合わせると、(25+4)÷2=14.5%のめんつゆが200mlできます。(たまたま、同じ量を混ぜ合わせているので、濃度は25%と4%の真ん中になります。)よって、(ア)には、「濃く」が入ります。                   これを規定の濃さの10%にするには、水で薄めるのが最適。でも、14.5%を何倍すると10%になるかは、すぐには分からないので、こんなときには、濃縮希釈の法則その2を使いましょう。200ml→290mlより、90mlの水を加えています。イには、「水を90ml」が入ります。正解は、肢④です。                    ちょっと、調べてみました。英語でも、水で~倍に薄めるというときは、dilite it ~ times with water というそうです。ドイツ語も同様です。日本語だけおかしいというわけではなく、私がおかしかっただけ?😰ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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