Nの目線

箏弾き菊地奈緒子の360°に向けられた眼差し

喪のある景色

2007-04-23 11:33:54 | Weblog
先週の土日は菊地の祖父の33回忌、祖母の13回忌ということで親戚一同が集まりました.
父方の叔父叔母が4人、従兄弟が12人いるので、その夫婦、子供達と、全員ではないもののそれだけで30人以上が集合し、祖父の古希祝いをした蔵王ハイツに宿泊してきました.
幼い頃には年に一度は顔を合わせていたのですが、あっていない人には本当に10年以上振りになり、なつかしさと嬉しさで、短いながらも本当に楽しいひとときでした.
一組の夫婦からこの人数に広がって行く、子孫。。というのを本当に実感しました.
今は一人の人間の生き方を強く説く時代の流れですが、同時にシンプルに次の世代を作っていく事の大切さも忘れては行けないのではないかな..などと思ってしまいました.

以前演奏した、吉川和夫さんの曲、山之口獏の「喪のある景色」の詩が思い浮かんできました.

うしろを振り向くと
親である
親のうしろがその親である
その親のそのまたうしろがまたその親の親であるというように
親の親ばっかりが
むかしの奥へとつづいている

まえを見ると
まえは子である
この前はその子である
その子のそのまたまえはそのまた子の子であるというように
子の子の子の子の子ばっかりが
空の彼方へ消えいるように
未来の涯へと続いている...

こんな景色の中に
神のバトンが落ちている
地に染まった地球が落ちている。

(著作権の問題があるかもしれないのでこの詩を、ブログにいつまで掲載出来るか。。ですが、山之口獏の詩、とても面白いです.お薦めです.)


少々疲れています..

2007-04-20 00:35:25 | Weblog
急に寒い日が連続していて、体調がおかしくなりそうです.でも何とか持ちこたえています.
4月から、娘の幼稚園生活が始まり、私も規則正しく生活を心がける様になりました.
これは自分にとっても良い事だと思っています.
ただ、今週までは9時に出かけて12時前には戻ってくるので、逆に大変な事もありますが..
もうすぐ、普通の園生活になるので、そこまでの辛抱。。

加えて、毎週地唄の稽古に通い、語学学校に通い始めるなど、定期的な事も始めました。
かなり密度濃く、有効に過ごさないとあっという間に時間が流れていってしまうので、
今はその生活パターンに慣れていくのに必死な状態です.
みんなで、今までに無い「4月」を過ごしています.


舌鼓

2007-04-13 10:25:24 | Weblog
お引っ越しのバタバタも、ようやくピークを通り過ぎ(それでもまだ段ボールは残っていますが..)
あとは、どう慣れていくか。。という所です.
環境も、東京の中ながらまずまず恵まれているので、新生活を楽しんでいこう!
と思える様になりました.

さて、やっとインターネットも開通出来たので、ひさびさにパソコンに向っています.
今は、テレビもなく(これは購入予定なし)コンポも段ボールから出していないので、
社会の情報からはかなり外れた所にいたのですが、それはそれで静かに生活できたので、
良いのかな..と

先日11日には表参道ヒルズの裏にある、精進料理の「月心居」に行ってきました.
今月28日はそちらで演奏させて頂く事になっています.
まず、料理をされる棚橋さんを知る事で様々な意志が分かるのでは、という事でお食事を頂いてきました.
もちろん全てがお野菜なのですが、春の旬の食材で、全てに生命力があって、
なおかつ棚橋さんがそれを十分に生かして、味付けも無駄が無くて、
一皿にたくさんの食感、味に出会う事が出来て、、本当に素晴らしかったです.
一緒に行った原田敬子さん、シュテファンさん、フックスさんと、
ただただ言葉無く感激して味わってきました.苦みも絶妙でまさに大人の料理という感じです.
でも、決して上品にもったいぶって盛りつけてある訳ではなく、
とても綺麗なのですが、豪快な部分もあり、あとでお話しさせて頂いた時に、
この方の作る料理。。。という感じがしました.

下手な料理評論家のようになってしまいましたが、
そちらでの演奏は、やはりその場所、意図にあったものを目指したいと思います.
ということで、素材勝負(?)の六段の調べを演奏する予定です。
28日の演奏会後にはもちろん棚橋さんの精進料理が味わえます。(これもお薦めです)
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恬熙会(てんきかい)・春
2007年4月28日
午後6時より開演、7時よりお食事
会費 15000円
申し込み:月心居 渋谷区神宮前4-24-12  03(3796)6575
演奏曲: 
六段の調(八橋検校)
讃歌(沢井忠夫)
A letter from a stranger's childhood(Robin wiliamson)
厄除け詩集抄(井伏鱒二詩、吉川和夫作曲)



simple is Best!!

2007-04-06 07:53:48 | Weblog
今日はお引っ越し。
ここまで、楽器以外に精力を注いだのは、出産以来。。(笑)
次は今までの半分の広さになるので、かなり思い切って処分した物がたくさん。そしてチラシやプログラム、過去に一度だけの楽譜などなど。。こんなに、物に溢れた生活だったのかと、絶句しました、
新生活は極力シンプルライフで行きたいものなのですが。。。

4月1日

2007-04-02 06:08:59 | Weblog
今日は沢井忠夫先生の命日です.
もう、お亡くなりになってから10年が経ってしまいました.たしか、10年前の今日はヘールボップ彗星が一番地球に近づいた日だと覚えています.彗星の如く、短くも人々に残る偉大な功績を残して、、 
でも、自身の持つ能力に匹敵する権力とは無縁に、ただ「箏を演奏する」ことのみに没頭した生き方が本当に清らかで、作品への、また演奏への、そして生き方への敬服はさらに増すばかりです.
もっと教えて頂きたかった、もっと演奏を間近で聴きたかった。。。