やっぱり本も好き

忘却率がUPしているのでメモとして

言葉の力を贈りたい ねじめ正一 NHK出版

2009年12月20日 09時39分19秒 | 
言葉の謎、詩の秘密を解明すると帯に。山之口獏さんの詩を見て、高田渡さんを思い出しました、この本には載っていないけれど、有名な「生活の柄」「結婚」が、山之口さんの詩で好きでした、「結婚」はとぼけていながら哀しくて、「箪笥の陰にしやがんだりしては おかねがおかねがと泣きだすんだ」というフレーズが、貧乏な我が家も似てる、泣きはしなかったけれどと思ったりして親しみが持てました。23人の詩人について掘り下げて書いてあり、それぞれとても面白いお話です、中島みゆきさんの卒論のテーマは谷川俊太郎論だったそうで、谷川俊太郎さんの最初の奥様は岸田襟子さんで、三番目の奥様が佐野洋子さんで、ねじめさんは谷川さんと佐野さんが、キャアキャア言いながら手をつないで信号を渡っているのを見たことがあるそうで、この話のねじめさんの考察が捻ったもので感心しました。ねじめさんは金子みすゞブームというようなものには嫌悪感があったそうで、相田みつをブームを中野翠さんがずいぶん前におそろしいと言っていたのも同じようなことなんだろうと思ったりしました。