直列☆ちょこれいつ

最近は神社や神道などの古い文書の解読をしています。
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自作:おしりに優しい いす

2009年12月09日 | イラスト(他・趣味)


いすにと使っていたものが壊れてきたものの
代わりが見つからなかったので
自分で作ってみることにしました。

そもそもわたしがいすとして使っていたのは、
折り畳み可能な花用の台。
たしか耐加重10キロ程度だった気がします。
それを無茶な使い方をしているので
ぐらつくのも当然のことで。
そこに無理やりクギをうち、紐で縛って
ボンドで止めたりの改造をしていました。
でもクギ打ちで座面自体がばっきりと折れてしまうなど
値段から来る安さにはどうにも対抗できません。
最近ではさらにゆがみが激しくなってきたので
そろそろどうにかしないといけませんでした。

まずは、市販でよさそうなものを探したのですが、
わたしが求めるものは売っていません。
頑丈さはよしとしても、座面の高さがだめです。
個人的には膝を90度にして座った時、
太ももの下から床までの距離くらいの高さがいいです。
(のちに気付いたら、それよりもすこし低めの方が
 具合がよかったみたいです)
大体30センチくらいですが
基本的に一般店売りのいすは、座面が高すぎです。

ここ数年探してはいますが、よさそうなものは
アルミ製でベンチタイプなので部屋に置けないなど
うまく使えなかったので自作に行き着きました。

わたしの長年の経験では、今の市販品のいすの形は
おしりにとって優しくありません。
長く座る事を考えるのであれば座面はいらないくらいです。
おしりで座るのではなく、太ももで座る――
それが、わたしの考える新型いすです!

◆◆画像09-12-09◆◆


そのままでは痛いので上にクッションを置き、
平行から逆V字に近い形に並べたのち、
太ももの延長で座る感じで、腰をおろします。
これで座る事によって血流もさまたげられないので
長く座ることで発生しがちなあれとかそれとかから
おしりの健康を守ります。
座り病のかたは試してみると意外と違うかもしれません。


という話は置いておいて。
かつて中学校の頃、木工で折りたたみの踏み台を作りました。
結構簡単だった記憶があり、できたものも丈夫で
意外と使いやすかったのでいまだに家で使われています。
その記憶を元に設計図を引いて木材を買ってみたのですが――
素組みの段階になって初めてあやまちに気付きました。

設計の段階で、力がかかってもぐらつかないという
コンセプトがあったし、力のかかり具合も考えました。
たとえば上に物を載せるものの場合、
柱の間に板を入れるタイプにすると、
板に載せたものが重くなると板ごと落ちてしまいます。
そういう場合は、柱の上に板を載せる形が
構造面からでも安心になるわけです。
……それは、考えました。

木材は自分で切るとゆがみができるので、
平行にならないといけない、台などのものは
いくらかかったとしてもお店でカットしてもらったほうが
手間もかからず仕上がりもきれいなので
そこもちゃんとしました。
……でも。組み込みのことを一切忘れていたのです。

とりあえず横板にゆがみ防止用の木材を合わせて
ボンドを塗ってみたものの、なにか違います。
こんなボンドだけじゃ、簡単にもげてしまうでしょう。
L字金具で後に止める事も考えましたが、
思えばなにか違います。

中学のころ、踏み台の強度を上げるための横棒は
どうやったんだっけ? と思い返すと。
元になる板に穴をあけ、ほぞ組みしていたのでした。
……考えてみれば、あのときは
四角い穴の開く旋盤を使いました。
だから簡単できれいにできたのです。
でも、専用工具どころかそんな専用機械、
うちなんかにありません。
電動ドリルのホールソーオプションで
ほぞ穴をあけることはできるでしょうが、
そこにほぞ組みをしたら、ほぞの分だけ短くなって
足の幅が変わってしまいます。
かといってボンド止めや金具での固定は微妙です。

なら、どうすれば?
ひたすら考えていたら、古代和風建築には
金属は用いられなかったというのを思い出しました。
すべて建物はほぞ組みなどを用い、
とめる必要がある場所は、木で作った杭、
目釘のようなものを打ち込んで固定していたはずです。
それなら、なんとかいけそうです。
家の近くにそもそも金属の太いクギを売っているところも
ないので、いまさら必要になっても買いにいけません。

木の釘は、折れづらさを考えて竹にしました。
竹は縦に力がかかるとすぱっと割れますが、
横に力がかかる分にはしなって耐えてくれるからです。

そこまで考えたら、作業工程がまとまりました。
ほぞ組みではミリ以下単位で木材の穴の位置を
決めなくてはいけませんが、木の釘ではそれがいりません。
ボンド止めでひとまず木同士がずれないようにしたら、
二つの木を貫通させるように電気ドリルで
穴をうがてばいいだけです。
あとはその穴にボンドを塗った竹の棒をさせば
接着の完成です。

という感じに穴を開け、竹棒を挿し。
直線に並んでいたら揺らした時にいっぺんに折れるかと
直線状に並ばない穴も追加で開けて、竹棒をさし。
ボンドが乾いたら完成……とはなりませんでした。

一番手間のかからない木材の幅と値段を考えて
選んだものが、柔らかめの木だったからです。
作る前は加工して組み上げれば完成だと思っていたのに、
実際組み上がってみるとささくれがひどかったので
防止用にニス塗りが必要になりました。

そこでニスを買いに行ったのですが、
わたしが今までよく使っていたニスを見てみたら、
それは粘土用でした。しっかり注意書きに、
木材や金属にはむきませんと書いてあります。
そのため、木工用のニスを探してみたけれど、
手芸やさんだけあってそんなものは売っていませんでした。
結局はどうにか100円ショップで見つけたのを
使う事にしましたけど……。

そんなこんなで換気扇を回しながら扇風機をあて、
どうにか時間短縮をはかりながら、
ニス塗りは8時間くらいで完了しました。
それから完全乾かしに丸一日おいて――
とうとう、完成です!

設計図や、購入前の変造設計図とは大幅に異なり、
買ったのに使わない木材も出てしまった上に、
座ってみたら、今までのより
何センチか高くなっていたのがちょっと残念。

ちゃんと木材を考えた上で設計図を書いて、
きちんと買えていれば……
材料費だけでは2000円くらいで作れたようです。

でも、横にも縦にもぐらつかないいすができたので
個人的には結構満足です。
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