なんくるのひとりごと

日々の想いを言葉にしてみたい

親子という病・香山リカ著

2009-10-16 14:29:59 | 日記
こんなにも親子の葛藤を題材にした本があるのに驚いた。
ジュンク堂の店頭、一番読まれている本を飾っているコーナーに
山と積まれた「親子関係の本」
もちろん、子どもの脳を伸ばす為の子育て本のなども溢れていいた。
いまテレビで話題になっている脳を育てるための育児ばーちゃんの子育て本。
手にとってパラパラと読むだけでも私はアレルギー反応を示す。
親のアプローチ、親の子どもに対する行動が、すべてこどもの脳の発達へと結びつけられていく。

これでは子育てを楽しむというより、すでに子どもの将来を手中に収めるために
子育てをしているようで、息苦しいという感覚に、私は襲われるのである。


そのことはまたいつか書くとして
中山千夏の母子関係をに端を発し
再び「親子という病」を読み始める。
香山リカ著である。
精神科医、現代心理学部映像心理学科教授という肩書を持つ。

特にこの著は「人はなぜ生まれてきたか」を追求し続けるものである。
現在の苦悩を、生まれた時に置き換え、自分の生きにくさは親に愛されなかったからだ、などと、思い込んでしまい「生んだ親が悪い」と結論づけようとするのはなぜだろうと、疑問を投げることから始まる。

親殺しの多くは、このことに起因しているのではとの問。
アダルト・チルドレンブームの先、大人になりきれない大人の行方。

40代になってもまだ、親の言うなりになっている女性。
その内親を恨み、親へ反抗、別居の末、
親を捨てたという罪悪感に悩む女性たちのの症例。
を、解りやすい事例で挙げている。

どんな状況の中で生まれてきたとしても、生まれたことを受け入れて主体的な人生を組み立てていく力。を、どう養うか。

まだ読書半ば、なかなか読みごたえのある作品である。

同時に読んでいるのが江戸の笑い。
「杉浦日向子」と笑いの様式。田中優子、佐高信・のだいだい集。

これらを交代で、同時に読む。楽しい本と難しい本を交互に読むといい。
明日は運動会、余裕で迎えられそうです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿