なんくるのひとりごと

日々の想いを言葉にしてみたい

こっちの水はあまいよ~

2006-05-04 11:48:50 | 日記
久しぶりに街にでた。雨は小降りになっていたが、まだ西の空にはどんよりとした雲がかかっていた。
2日の夜だった。

長年の友人であり大先輩「会長と」が70才を迎える日、誕生日会でもしようか、、、と、誰かが言い出した。とにかくきっかけが欲しいのだ。集まり、飲むための口実だ。

「いいねー、いいねー」とあいなったのは言うまでもない。

「いつもの店で、、」これだけで話は決まりである。

大型連休と世の中は騒いでいるが、連休中でも仕事をする人、連休でもどこにもいく気のない大人は大勢いる。私の飲み仲間にはそういうタイプが多い。

だから、5月2日、憲法記念日の前日は、たいてい「会長の誕生会」と称して飲んでいる。

ぐいぐい日本酒をひとり手酌で飲む花子、シャンペンしか飲まない華子。そのどちらもいけるわたし。

ちびりちびりとマイペースの会長、酔ってギターを爪弾くタロウ。家事一才を引き受けて、なお、娘の中学の送り迎え、もちろん会社は年休すらとったことのないジロウは、いまいち場に乗れないでいる。

店には、サンニンの白い花が飾られていた。

カウンターの端がいつもの席で、いつものように一人で静かにたしなむ女性の名をわたしは知らない。品よく着物を着こなす、その謎の女性はあまりのにぎやかさに嫌気がさしたのか、そうそうと帰って行った。悪いことをしたかなと少し反省。

午前12時30分家路に、、、タクシーを下りる。真っ暗。ハイヒールの音がやけに響く。こつこつこつ・・・泥ボーじゃないんだから・・とは言え、靴音は響く。

仕方ない、ヒールを脱ぐ。おっとっとっ、水たまりダー。

暗闇にホタルが光る。一匹~2匹~ゆ~らりゆ~らり
よっぱらいオバサンのおでむかえ~。わたしを家まで送り届けると、また闇のなかへと飛んで行った。

3日、憲法記念日・
 わたしは戦争の体験はないけれど、母が寝言でうなされていた、あの地獄の底から出るような叫び声、あの声を聴くたび戦争の恐ろしさを肌で感じた。

死に支度をしていたが偶然にも、運良く生き残ったと話すときの母の声と顔の表情。何十年経っても傷は癒えないことも知っている。

晴れ、東京から里帰りしている妹と海辺でも散歩に行こうかなー。