goo blog サービス終了のお知らせ 

寝ても覚めてもインド。 <トムソーヤと冒険>

20年想いそして念じ続けてようやくたどりついたインド。私の「それから」インド日記。

インドが愛してやまない…Amul

2012年10月06日 | 日記

インドで最も著名なミルクマン、Dr. Verghese Kurienが、9月9日90歳で亡くなった。政治・経済界、酪農従事者、そして我々消費者までが彼の逝去を悼んだ。

 

 (Downtoeath.in.orgより)

1940年代にグジャラート州のアナンダという小さな町で起こっていた弱小酪農従事者を取り巻く悪況(政府が或る乳製品加工業者1社にのみライセンスを与えられていた為に買い手側で買取価格&集積システムが一方的に決定されていた)への抗議をきっかけにグジャラート州ミルクマーケティング共同組合連合会(GCMMF)が設立された。

Dr. Kurianは、GCMMFの創設会長でその優れたシステムにより末端の酪農従事者の生活を改善し、高い評価を受けた。そしてそのシステムは当時の首相の推進によりインドインド全国酪農業発展局のポリシーにも起用され、1965年、ついにDr. Kurianは国家組織の会長に就任し、文字通りインドのミルクの父となった。そんな人。

インドとミルク?!そ、チャイ、パニール、ダヒ、数多くのデザートはミルクなしでは作れない。インドの生乳生産量は日本の15倍。世界第一位。

AmulはこのGCMMFのブランドでインド人皆が愛してやまない乳製品の代名詞。頭にリボン、草間彌生じゃないけど赤い水玉の洋服がトレードマーク。

(アムールの広告のクリエイティブ歴史ブック。)

Amulという名はサンスクリット語のAmulya(Invaluable ”貴重”という意)からきているらしい。このブランドのキャラクターがAmulちゃん。子供からお年寄りまで家族全員に愛されるニコニコ&ラブリーなキャラというだけではない。毎朝、インドの日刊新聞に一コマ漫画としてタイムリーなネタと絡んで登場する。

他国のこういうブランドキャラクター→不二家のぺこちゃん、ぽこちゃん、ガリガリ君など ではまず足を踏み込まない領域 - 社会、政治、芸能、スポーツ、海外ネタまでAmulちゃん視点で斬る。時には笑いを涙を怒りをインドの人々の気持ちを代弁するように…。こんな感じ↓↓

(以下Amulサイトの広告ギャラリーより)

Brad Pitt & Angelina Jolie来印。アムールちゃんはオートリキシャーワラーとなって登場。

インドクリケットプレーヤーの八百長事件

2006年の株式市場暴落

ビルクリントン来日に街清掃キャンペーン

ムンバイのプーリ屋台業者が不衛生で逮捕というニュースに絡み

クリケット・ワールドカップでインドチーム優勝

そして生みの父、Dr.Kurienの逝去にアムールちゃん涙。

で、今日のAmul-GCMMFの乳製品ビジネスはどうかという…以下の通りネスレ社、ペプシコ社などのマルチナショナル巨大プレイヤーを抑えて圧倒的に強い!

GCMMF:売上1,167億ルピー

ネスレ・インディア:売上754億ルピー/ペプシコ:売上401億ルピー

Amulのマーケットシェア:

バター 85% チーズ 70% / アイスクリーム 40% / パックミルク 25%




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。