８／１２なんでや劇場レポート 日本人の起源（縄文、弥生、古墳）①

■日本人の起源を探る、その意義は？

何故今「日本人の起源」なのでしょうか？

そこでまず目を向けるのは現在の世界情勢。原油や小麦などの現物価格の高騰、株価や債券価格の乱高下、そしてドル基軸通貨体制の崩壊の危機・・・膨張しすぎた市場はもはや限界を迎え、至る所でその矛盾が噴出しています。

これは、「最近なんか景気悪いよねー」みたいな生易しい物ではなく、西洋を中心に膨張拡大し続けた私権文明そのものの終焉という、世界的な大転換期を迎えている！と言うことです。

と、それだけ言われてしまうとなんだか不安になってしまいますが、凹んでる場合ではありません。経済破局と私権文明が崩壊したこれからの世界はどうなるの？突破口は？？可能性はどこにある？？？これこそが、今みんなが追求しなければならない大きな大きな課題です。

さて、そこで東洋人の本源集団性・本源共認性が極めて重要になってきます。

中でも私達日本人は、「島国」という環境ゆえに１７００年前まで掠奪闘争に巻き込まれること無くその本源性を維持してきたという事実があります。ちなみに、人類最初の略奪闘争は５５００年前。インドとメソポタミアの間の「イラン高原」と言われています。その後ヨーロッパは津々浦々まであっという間に略奪闘争が伝播して行きますから、それと比べて日本がいかに特殊な状況だったかが分かると思います。

こうして原始文明を維持・発展させてきた日本人。その心の底に残る本源的な共認体質と精神基盤が、人類史的にも極めて希有で貴重である、と言うことが分かると思います。そして、「私達日本人の縄文人的精神基盤」。来るべき破局を突破する上で、ここに一つの可能性があるのではないでしょうか。

 日本人の起源を探ることの意味は、こうした日本人の本源性の中身と可能性を追求する事です。そしてこれこそが今後の経済破局と私権文明の崩壊を突破する可能性を探ることに繋がって行きます。

「日本人の起源」、これは今後の日本の在り方、そして世界の在り方を考える上で、避けて通れない追求テーマです。

それでは、日本人の起源、まずは年代を追って見て行きましょう！

 ■縄文人の起源

 私達の祖先である縄文人。　最古は約3～3.5万年前にスンダランドから黒潮にのって流れ着いた南方モンゴロイド(旧モンゴロイド)と、約1.5～1万年前に陸続きだったシベリア～北海道経由の北周りルートで移動して来た北方モンゴロイド(新モンゴロイド)が融合・混血して形成されたと言われています。

スンダランドとは現在のインドネシア一帯。ここは「海洋民の故郷」と言われています。約7万年前頃からはじまる最終氷期には海面が現在より１００Ｍ程度低く、現在のインドネシア付近の島々は地続きの陸地になっていました。やがて海面上昇により海没し、現代の様な島々に分かれました。

ちなみに、北方ルートは陸地の水没により往来は途絶えましたが、南方ルート（黒潮で漂流）では、天災等が原因で一定数はポリネシアや中国の河南地域から漂着したと考えられています。この為縄文人は南方モンゴロイドの性質が優性であった可能性が高いと言われています。

■弥生人の起源～アジア大陸(朝鮮半島)からの流入民～

日本へは旧くからアジア大陸での争いに伴って、アジア大陸(主に朝鮮半島)からの多くの流入民がいました。もちろんいきなり全員が来たわけではなく、長い年月や大陸の情勢を受けて何回かに分かれて流入していますが、ここでは弥生人の起源となる、紀元前４世紀頃の　「楚」からの難民流入を見てみましょう。

「四面楚歌」の故事で有名な「楚」の国。いつ頃、どこにあったのでしょう？地図を見ると、長江をまたいだ中国南部の国家で、東シナ海に面していることが分かります。

約2400年前(紀元前４世紀頃)、中国は戦国時代と呼ばれる時代で、諸国（燕・斉・趙・魏・秦・韓・楚）が争っていました。戦乱に追われた燕・秦・楚からの難民が黄海を渡って南朝鮮へ流入。日本列島へも海洋ルートで楚からの難民が流入してきます。この「楚」系の民族が「弥生人」の起源であると言われています。彼らはDNA的には旧くから日本列島にいた縄文人とは異なります。しかし、精神構造は縄文人に同化し融合していったと考えられています。

彼らを流入第一波として、やがて第二波、第三波と続々と朝鮮半島から流入民がやって来て混血を繰り返しながら私達日本人の原型が形作られて行きました。

しかし南方モンゴロイドに起源を持つ縄文的な受入れ体質や本源性は、異なる精神性を持つ民族の流入を友好的に受け入れながらも連綿と受け継がれて行ったようです。

この流れは、次回の劇場レポートに譲りたいと思います。今日の劇レポはここまで！ご静聴有難うございました！！

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