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『ヘヤー・インディアンとその世界』原ひろ子

2011年06月14日 | 書評
「日本の歴史は“規範”の歴史」といってもよいかもしれません。法律、条例、規則…どんどんルールが複雑になり、細分化されていきます。

「君が代」を斉唱しない教師は罰せられるとか。たしかに国旗・国歌に敬意を示さないのは問題ですが、そこまでする必要があるでしょうか。昔は、そこまで堅苦しくありませんでした。せいぜい「あの先生は変わっている」と評されるくらい――。

本書は、原ひろ子(文化人類学・お茶の水女子大学名誉教授)が、学生時代のフィールドワークをまとめたものです。北極圏に近い先住民の集落で2年間生活し、彼らの社会観・家族観を分析しています。

同じアジア系でありながら、かくも違うのかと驚かされます。例えば;
「偕老同穴の契りを結ぶ」というような考え方はいっさい存在しない。…「子どもは、育てられる者が育てればいい」「実の母に限ることはない」(p242)
「生みの親に育てあげられなかった子どもは不幸だ」という観念がないし、「親は生んだ子を絶対に育てなければならない」という義務感もない。(p250)

家族関係が柔軟なので、子育ても血縁にこだわらない。だから親殺し・子殺しとは無縁のコミュニティが実現できるという訳です。本書を読んで、我々は子育てに関する限り、退化しているのでは・・・そんな思いに至りました。
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