即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

「えぐる」努力

2007年10月29日 23時07分24秒 | 将棋
10・28の朝日新聞の文化欄です。

   特集 「升田幸三は終わらない」

将棋は創作だ。一歩先に出た方が勝つ。
『人に何か書いてくれと頼まれると、よく「新手一生」と書く。
将棋は創作だと考えている。
何はともあれ、一歩先に出た方が勝つ。
もし一局ごとに新手を出す棋士があったら、彼は不敗の名人になれる。
専門家というものは日夜新しい手段を発見するために苦しまなければならぬ。』

《スピード感覚と独創性。》
いつの時代になっても色褪せない升田将棋の真髄です。

森内名人「無駄を省き、直線的にゴールを目指す升田将棋の思想は現代将棋そのもの。」

羽生二冠「最も対戦したかった棋士。序盤でどう主導権を握るのかを昭和20年~30年代に会得していた。あまりに早すぎて当時は誰も気づかなかった。」

渡辺竜王「技術は進歩するので普通は昔の将棋を並べてみることはないが、実際に並べてみるととにかくスピーディー。」

時代のスピード。
ドッグイヤーからマウスイヤーに、と言われる現代の目まぐるしい移り変わりの中で、上記の棋士たちがこう評する升田将棋。

没後何年とか、何かあったわけでもないのに、紙面の半分以上の特集になるということがすごい。

矢倉戦法のスズメ刺し、居飛車穴熊、升田式石田流、角交換をいとわない攻める振り飛車など、現代将棋の土台になっていると言われる。

佐藤二冠が、「現代の升田」と言われるかどうかは、今後の活躍、及び彼の進もうとする方向次第だと思う。

『すべては疑いうる。
既成の観念にとらわれることを避けなければならぬ。』

今、成功体験が元で、そこから抜け出られず、苦戦している現代の大企業たち。
重い言葉ですよね。

『精読するという概念から一歩突っ込んで、不可能を可能にする努力。
将棋を創作し、また勝負を勝ちきるには、この「えぐる」という修練が必要である。』

革新性、独創性。
皆から好かれようなんてことは考えない、規格外の生き様。

すべてはこの盤上を「えぐる」努力だと思う。

現代において、この「えぐる」という言葉。
ここまでの強いバイタリティ、パワー。

どんな時代になっても、多分また特集が組まれ、話題になり、
棋士や将棋ファンの心の中に、強く生きている「升田幸三」。

棋譜も、生き様も、改めてまたいろいろ勉強したくなりました。
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3 コメント

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この記事 (spinoza05)
2007-10-30 21:17:05
おっと思い,日曜の朝から真剣に読みました。面白かったですね。
ネットでも読めるようになっています。
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200710280029.html
胡散臭さ (振られ飛車)
2007-10-31 14:24:32
升田幸三が朝日新聞の嘱託であったこと、名人戦の毎日以降で指す気力(特に順位戦)を失ったこと、これらを知って書いたのでしょうか。何か胡散臭いものを感じます。朝日に大山特集か毎日に升田特集ならわかりますが。


それよりも腹が立つのは、せっかく奪回した朝日のサイトで順位戦が無料で見れないことです。連盟においしいところを持たれたままです。片上五段は「月500円でアレだけの対局が見放題は便利」と書かれていましたが、見たいのなんかA級だけですよ。C2まで見る気はしません。
コメント、ありがとうございました。 (nanapon)
2007-10-31 20:39:36
★spinoza05さん、こんばんは。

>おっと思い,日曜の朝から真剣に読みました。面白かったですね。

ご覧になりましたか。なかなか読み応えありました。

>ネットでも読めるようになっています。

ご紹介ありがとうございました。

★振られ飛車さん、こんばんは。

>升田幸三が朝日新聞の嘱託であったこと、名人戦の毎日以降で指す気力(特に順位戦)を失ったこと、これらを知って書いたのでしょうか。何か胡散臭いものを感じます。朝日に大山特集か毎日に升田特集ならわかりますが。

そうか、そういう見方もありましたね。さすが業界通です。

>それよりも腹が立つのは、せっかく奪回した朝日のサイトで順位戦が無料で見れないことです。連盟においしいところを持たれたままです。

僕も500円は払ってません。これだけ無料で観戦できるようになってしまったので、僕なんかだともうキャパ一杯で。

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