即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

祭りのあと

2014年07月04日 23時41分13秒 | スポーツ
先日のコートジボワール戦について、開き直り力という記事を書きました。

あれ以降、毎晩録画も含めたワールドカップ観戦で完全に寝不足、体調不良です。
決勝トーナメント1回戦の8試合、結局は1次リーグ一位通過のチームが延長やPK戦も含め勝ち上がりました。
迫力満点のいい試合が目白押しでしたね。

特にベルギーvs.アメリカ戦。
スイスのキーパーも凄かったけど、アメリカのキーパーの頑張りは目を見張るものがありました。
ベルギーの39本のシュート、それも30本近くが枠内に飛んだシュートをことごとくクリアしていた。
僕らが知らないこんな選手が世界にはたくさんいるわけですね。
世界は遠いです。まだまだ先は長いです。

それにしても決勝トーナメントになってから、さらに試合展開が早いです。
ボールを奪っての速攻。
少ないパスで無駄なくスピーディーに一気にゴールまで行く。
ガーっと襲い掛かって、またガーッと反撃する。
そんなチームが残ったとも言えるけど、その迫力たるや凄い。
4年前もこんな速かったんだっけ?と思えてしまいます。

さて、ちょっと時間経ってしまったけど、ワールドカップ、日本チームの戦いはあっけなく終わってしまいました。

まだワールドカップは佳境だと言うのにあれだけ騒ぎ立てていたメディア、特にテレビはシーンとしてしまいました。
戦前、どれだけ盛り上げようと必死になっていたことか。
もしもある程度の戦果を得ていれば、今頃はどんなことになっていたのでしょうか。
選手たちが大挙して一日中バラエティやワイドショーに登場し、集団的自衛権も関係なく、国を挙げてのお祭り騒ぎが繰り広げられていたのだろうと思います。

拾いきれていないけどたくさんの関連記事が出ています。

小田嶋隆さんのW杯の荒海に沈む

以前バレーボールの番組のことをさんざん取り上げたりもしてましたが、小田嶋さん、サッカーに詳しくもないアイドルまでも使って騒ぎ立てていたことにかなりご立腹です。
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テレビは、戦前の段階では、楽観論しか言わない。
というよりも、番組の視聴率を煽るために悲観的な論評はつぶしにかかる。
NHKだって似たようなものだ。
彼らもまた、放映権料のモトを取るために、大会開幕前から、お祭り気分を煽るタイプの情報をヘビーローテーションで垂れ流しにかかっている。
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セルジオ越後さんの「ドンマイ、ドンマイ」で4年前、8年前と同じことを繰り返してきた。この繰り返しはもう見飽きた
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日本のメディアがやってきたことを改めない限りは絶対に変わらない。クラブで試合に出ていない選手や世界で結果を出していない選手をスターとして扱ったり、天才と呼んだり、「リトル本田」とか、勝手に騒いで、凄い選手として取り上げてしまう。今回の惨敗について、メディアに大きな責任があることを自覚すれば、次へのスタートを切れるかもしれない。

<中略>

ワールドカップで勝てなかったことについて日本代表、日本サッカー協会をどのメディアがつつくのか? 誰も責任取らないのでは、また4年前、8年前と同じ。それぞれの立場で反省するべき。メディアはすぐに「road to ロシア」と言いだすだろう。でも次はワールドカップに行けないかもしれない。本当に危機ですよ。どうJリーグを盛り上げよう? 海外ブランドはもう消えたよ? 悪かったことについて目をつぶるのではなく、日本サッカー全体でこの4年間を反省して、積み上げていくしかない。
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セルジオさんもメディアの責任について語ってます。
こういうの、サッカーだけの問題ではないです。
メディアがきちんとした視点もなくて騒ぎまくり、それに乗せられた人たちが浮かれて喜んだり怒ったりする。
そして半年後には誰も覚えてない。
何も積み重なっていかない未熟な日本。
どんどん世界との差がついていくのを指をくわえて見ているばかりです。
メディアの意識、責任感。
金儲けのことばかりに目を向けることなく、ジャーナリズムの本質をしっかり追求していかないと、世界の中で戦える強い日本にはなれないと思います。

ザック退任直後にアギーレ内定の違和感
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新監督人事を急ぐことで、ブラジルでの惨敗を打ち消すことだけは許されない。イビチャ・オシム元日本代表監督も「負けから学ぶことはある」と強調していたように、敗戦をしっかりと受け止めてこそ、その後の飛躍がある。それを忘れることなく、ザックジャパン4年間のあり方、チーム作りや選手選考、本大会へのアプローチの是非などをきちんと分析することから始めてほしいものだ。
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ほんと、そうですね。
この4年間の反省、検証。
ザックジャパンは何がよかったのか、何がうまくいかなかったのか。
今回の失敗から何を学んでどういうことが今後に生かせるのか。

でも考えてみれば日本の会社って、同じですよね?
今期の総括をする前にもう来期の計画ができていて、結局根本的に振り返ることもなく、昨日と同じ今日が着々と進んでいく。
画期的なイノベーションとかまるで新しい発想などないままに、なんとなく動いて行ってしまっている。
全然本質に近づくことなく、結局は回り道して時間もお金も無駄にしてしまうけど、誰も責任を取らないし、気づいていても敢えて指摘もせずに仲良く同じ船に乗って進んで行ってしまう。
それで何事もなく、恙なく、時は流れていく。

オシム元監督のオシム氏、次期監督候補アギーレは「必ず結果を出す守備のスペシャリスト。守備が弱点の日本にはちょうどいい。ただし・・・」
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その意味でも、ザッケローニの遺産をどう生かすかを考えるべきだ。アギーレが就任するかどうかとは別の問題として「チャオ、ザック、アリベデルチ(イタリア語でさようなら)」で簡単に済ませてしまってはいけない。
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一番びっくりしたのは、ブラジルから帰ってきて、辞任するのは仕方ないにしても、ザッケローニがこんなに早く「チャオ!」と言って帰ってしまったこと。
この4年間、どういう考えで何をして、どうだったのか。
うまく行ったことも行かなかったことも含め、きちんと協会は話を聞いたのだろうか?
4年間の検証や総括をしっかりするのであれば、数週間とか当然必要だと思うけど、ほんの数日で何をどこまで話したと言うのだろうか?
協会はザッケローニとしっかり話して日本サッカーの現状や今後の方向を見定めてから次の人選に取り掛かるべきではなかったのか。
今回の結果が出る前から次の人選作業をしているというのは準備が良すぎるというよりも、検証も戦略も何もなくマネージメントしている証です。
4年間、選手と一緒に苦労して積み上げてきたことが、何も生かされないまま次に進んでいくのでしょうか。

メディアの姿勢、そして協会の意識。
我々サポーターも含め、日本のサッカー文化全体が世界に近づいて行かないと、4年後もまた同じような結果になると思います。

どこに向かって進んでいくのかを明確に見定めた上で、一歩一歩着実に地に足をつけて進んでいく。

日本らしいサッカーが世界の舞台で花開いて我々が狂喜乱舞する。

そんな日を夢見つつ、今夜もまた世界の迫力満点のプレーで興奮の夜を過ごします。
コメント (2)
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