今日は何の日?

昔の今日は何があったのでしょうか?ちょっとのぞいてみましょう。

新潟ー東京間に天然ガスパイプライン

1962-10-19 00:00:01 | 化学系
1962/10/19

新潟県は古くから天然ガスや石油の産地として知られています。
産出される天然ガスや石油は、大正時代には灯油として全国で販売されていました。
現在でも、これらを原料にした化学工業があり、アンモニアやメタノール、プラスチック製品などを生産しています。

その新潟産天然ガスを東京都心部に運ぶために335kmのパイプラインがつくられました。
国内で最初に長距離高圧天然ガス輸送が可能になったのです。東京ラインと呼ばれています。

地下から産出された天然ガスに含まれる、炭酸ガスや水分などの不純物を取り除くために天然ガス処理プラントで処理します。それをパイプラインで運ぶのです。
パイプラインは地下1~1.5m以上の深さに埋設され、ルート選択も極力自然災害を受けないような場所を選びます。
耐震構造と腐食防止対策も施されていて、阪神大震災でも被害がなかったなど高い信頼性を保っています。

天然ガスの主成分はメタンで、窒素や硫黄などの不純物が少なく、他の化石燃料と比較すると炭素分も少ないので、現在問題になっている様々な化合物(窒素酸化物;NOx/硫黄酸化物;SOx/二酸化炭素CO2)の放出量が少ないのです。石油や石炭の30~40%も少ないといわれています。
最近はLNGという形で輸入されることも多くなっています。
Liquefied Natural Gasの略で液化天然ガスということです。

天然ガス自動車や燃料電池の燃料としても着目されていますし、さらに一歩進んだガスコジェネレーションシステムというものも注目されています。これはガスを燃やして電気と熱の両方を使う事で、今までのような発生した熱の無駄遣いがなく、燃料のもつエネルギーの70~80%を使う事ができると言われています。

2005.10.09 HA作成