この土の器をも

独り善がりなブログ

「人」の読み方

2009-10-14 09:38:06 | 日本語
「じん」と読む場合、「ある状態や状況にある人、それに属している人」を表すことばが多いといいます。
日本人やアメリカ人。
その国に属しているということで、国籍を表す場合は「じん」と読みますよね。
他にも、関西人…関西地域に属する人。
芸能人…芸能の世界に属する人。
一般人…一般の人。
美人…美しい人。
賢人…知恵があり賢い人。
それぞれ、それに属していたり、その状態にあることを表していますよね。

一方、「にん」と読むことばを考えてみると、
芸人…芸をする人。
世話人…世話をする人。
管理人…管理をする人。
料理人…料理をする人。
けが人…けがをしている人。
など、「~する人、~している人」と置き換えられるようです。
つまり、「その状況の中でその行為をする人」を表す場合に、「にん」と読むことが多いのですね。
ですから、最初の「老人」と「浪人」も、
「老人…老いた人」「浪人…放浪する人」ということで、
それぞれ「じん」と「にん」と違いがあるのでしょう。

もちろん例外も多いですが、
「じん」と読むもの「にん」と読むものにこんな違いがあると考えると面白いですね。

―ことばおじさんの「気になることば」より―