■『あるある大事典』のデータ捏造騒動が、社長の辞任と評判の悪い検証番組を放送して収まったかのようなテレビ業界は、新番組に切り替わる年に一回の大勝負?の季節だと言うのに、幸先の悪い話がぞろぞろと出ているようですなあ。NHKの「朝の連続ドラマ」が初回から史上最低の視聴率だったと報道され、年末の「紅白歌合戦」と同様に、日本人のテレビ視聴生活の質と傾向が大きく変わりつつある事を再確認したばかりです。
尾身幸次財務相は6日の閣議後会見で、レッドソックスの松坂大輔投手が公式戦初勝利を挙げたことに関連し「この種の問題を7時のNHKニュースで毎朝とりあげるのは、全体のニュースのバランスからみて問題がある」と、松坂投手の活躍に時間を割くNHKの報道に注文をつけた。……松坂投手の活躍については「経済と同様、人もグローバル化し、いい人材が新しい天地を見いだしていくことは大変いいこと」と評価したが、NHKに対しては「世界の動きをもう少し放送してくれないと、公共放送としての意味が薄れてくるのではないか」と、報道内容に疑問を呈した。
4月6日 毎日新聞。
■他の報道によりますと、「生活や経済、国際関係のニュースをバランスよく報道してほしい」と要望したのでしょうが、本音は「政治関連」の報道、それも夏の参議院買改選選挙に向かって補選も始まり、自民党はピリピリしている時期ですからなあ。東京都知事選は、とりあえず石原都政が五輪誘致抜きで続きそうですから、問題は「小泉人気」で大勝したままの参議院で、どれほど議席を減らすか?という恐ろしいものになっているでしょう。前回の衆議院解散選挙で、タイゾー君やら刺客議員やらマドンナ?議員が生まれてしまった事を、選挙民はきっと反省しているでしょうから、もしも、野党側からマトモな主張や見識が示されれば、自民党政権に対する厳しい判断が示される可能性が有りますからなあ。「夕張の恨み」がどれほど日本全土に伝染しているのか?これがまた問題です。
■小泉人気はテレビ人気と同じ物でしたから、選挙とは何の関係も無い松坂君ばかりが高視聴率のニュース番組に取り上げられているのが悔しくて仕方がない!という議員さんがたくさんいるのでしょう。変な議員宿舎は完成するし、農水大臣は変な還元水を飲んでいるし、肝腎の安倍総理の人気は下がったままですからなあ。これに加えて民放各局が、自民党独裁状態の地方議会での税金無駄遣いの徹底追及などをしているようですから、最悪の条件で選挙戦に突入することになりそうです。唯一の頼みは野党側の自滅を加速させるアクシデントが連続してくれることでしょうなあ。
■でも、NHKとて「視聴率」を稼がないと、受信料の支払い拒否の問題に発展しますから、形振り構わず民放で人気が出た番組は、後先考えずにパクってしまえ!の勢いのようです。とは言え、皆様のNHKには決して真似できない民放独自の番組というものが有るようですなあ。
TBSの番組「新SASUKE 2007」の収録で、出演したお笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」の小杉竜一(33)が左肩を脱臼していたことが2日、分かった。ケガをしたのは3月3日、横浜市青葉区のスタジオでのこと。ロープにぶら下がり、水上の島に飛び移る競技で脱臼。警察には届けなかった。TBS広報部は「通常のケガであり、事故という認識はない。本人との間で解決している」と話している。小杉は2日、吉本興業の都内4劇場をPRする女性限定イベント「よしもと劇場4姉妹キャンペーン」にMCとして登場。「もう大丈夫ですよ。ケガした時も救急車ではなく、タクシーで病院に行きました」と話した。
4月3日 スポーツニッポン
■またまた吉本興業のゲーニン君が無茶なことをやったのか?と思ったら、この番組は一般視聴者からも参加者を募って、なかなか危ない事をやらせる企画らしく、被害は「人気のためなら命も要らぬ」?ゲーニン君だけではなかったそうですなあ。
TBS系の人気番組「新SASUKE 2007」で、タレントの男性(33)が脱臼する事故を起こしながら、TBSが警察に通報していなかった問題で、同局は6日、ほかに4人が複雑骨折などの重軽傷を負っていたことを明らかにした。いずれも警察に通報しておらず、今月3日に届けたという。……事故は「ロープグライダー」と呼ばれる競技に集中。タレントの男性以外にも一般参加の男性が右足のすねを複雑骨折し、全治6カ月の重傷を負ったほかねんざ2件、脱臼1件と計5件の事故が起こった。今月2日にタレントの事故を調べていて明らかになった。
■先の記事では「元気なゲーニン君」の話でしたから、出演料やら今後の出演依頼やら、ゲーニン君にとってはテレビ局から厚遇を受けられる条件を手に入れたようなものでしょうから、脱臼くらいは何でもないかも知れません。でも、お笑い芸人には、もっと別に努力すべき事が有るのではないでしょうか?
TBSは「安全管理体制に問題はなかったが、事故の原因や報告体制の見直し、競技の安全性などについて調べている」としている。
4月6日 産経新聞
■「全治6ヶ月」の複雑骨折と言えば、並大抵の怪我ではありません。しかも「右足のすね」というのも気になりますなあ。医療技術は進んでいるので、元通りの脚に治してもらえるのでしょうが、そこまで危険なことをやって見せないと、最近の視聴者は納得しないのでしょうか?昔、米国で毎年開催される自動車レースの生中継番組で、ゲストの永六輔さんが視聴者の願望を代表して「早く事故が起きませんかね?」と発言して騒ぎになった事が有りましたが、プロのスポーツ番組の中には大事故が起きる危険を伴う競技がたくさん有りますから、「決定的瞬間」を見てしまった視聴者は、やはり得した気分になれるのでしょうか?
■格闘技番組も随分と過激になっているようですが、テレビに出て稼ぐ人達は専門分野の区別無く、怪我や命の危険を冒して見せなければ行けない立場になっているとしたら、何とも恐ろしい話です。今回の事故を起こした番組は、「バラエティ」枠の企画だそうです。確かに、「何でも有り」の枠ですから、危険も有り、なのでしょうなあ。ところで、岩手県知事選挙に出馬するプロレスラー議員と同じ名前のTBSのこの番組は、この程度の事故では打ち切りにはならないようですが、選挙期間中は放送を自粛するのでしょうか?
■などと書いていたら、同じテレビ局が午前零時過ぎに奇妙な番組を放送していましたぞ!新聞のテレビ欄によりますと『叱って!ブロンド先生 金髪美女が国分に英語のSM調教』という名前の番組です。英語に堪能な筑紫哲也さんのニュース・ショーの直後に放送されています。衆知の名のように「国分」と言われても誰のことやらさっぱり分かりませんが、英語に堪能ではない芸人さんを「金髪美女」と絡ませて笑おうという企画と思われます。これを1箇月前に企画していたとしたら、千葉県行徳の英会話講師殺人事件を予告していたようなものですが、それを遺族が来日して大使までが記者会見を開き、犯人が逃亡している時期にそのまま放送するという視聴率のためならオウムの味方にさえなってしまう根性は、今でも健在ということなのかも知れませんなあ。
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尾身幸次財務相は6日の閣議後会見で、レッドソックスの松坂大輔投手が公式戦初勝利を挙げたことに関連し「この種の問題を7時のNHKニュースで毎朝とりあげるのは、全体のニュースのバランスからみて問題がある」と、松坂投手の活躍に時間を割くNHKの報道に注文をつけた。……松坂投手の活躍については「経済と同様、人もグローバル化し、いい人材が新しい天地を見いだしていくことは大変いいこと」と評価したが、NHKに対しては「世界の動きをもう少し放送してくれないと、公共放送としての意味が薄れてくるのではないか」と、報道内容に疑問を呈した。
4月6日 毎日新聞。
■他の報道によりますと、「生活や経済、国際関係のニュースをバランスよく報道してほしい」と要望したのでしょうが、本音は「政治関連」の報道、それも夏の参議院買改選選挙に向かって補選も始まり、自民党はピリピリしている時期ですからなあ。東京都知事選は、とりあえず石原都政が五輪誘致抜きで続きそうですから、問題は「小泉人気」で大勝したままの参議院で、どれほど議席を減らすか?という恐ろしいものになっているでしょう。前回の衆議院解散選挙で、タイゾー君やら刺客議員やらマドンナ?議員が生まれてしまった事を、選挙民はきっと反省しているでしょうから、もしも、野党側からマトモな主張や見識が示されれば、自民党政権に対する厳しい判断が示される可能性が有りますからなあ。「夕張の恨み」がどれほど日本全土に伝染しているのか?これがまた問題です。
■小泉人気はテレビ人気と同じ物でしたから、選挙とは何の関係も無い松坂君ばかりが高視聴率のニュース番組に取り上げられているのが悔しくて仕方がない!という議員さんがたくさんいるのでしょう。変な議員宿舎は完成するし、農水大臣は変な還元水を飲んでいるし、肝腎の安倍総理の人気は下がったままですからなあ。これに加えて民放各局が、自民党独裁状態の地方議会での税金無駄遣いの徹底追及などをしているようですから、最悪の条件で選挙戦に突入することになりそうです。唯一の頼みは野党側の自滅を加速させるアクシデントが連続してくれることでしょうなあ。
■でも、NHKとて「視聴率」を稼がないと、受信料の支払い拒否の問題に発展しますから、形振り構わず民放で人気が出た番組は、後先考えずにパクってしまえ!の勢いのようです。とは言え、皆様のNHKには決して真似できない民放独自の番組というものが有るようですなあ。
TBSの番組「新SASUKE 2007」の収録で、出演したお笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」の小杉竜一(33)が左肩を脱臼していたことが2日、分かった。ケガをしたのは3月3日、横浜市青葉区のスタジオでのこと。ロープにぶら下がり、水上の島に飛び移る競技で脱臼。警察には届けなかった。TBS広報部は「通常のケガであり、事故という認識はない。本人との間で解決している」と話している。小杉は2日、吉本興業の都内4劇場をPRする女性限定イベント「よしもと劇場4姉妹キャンペーン」にMCとして登場。「もう大丈夫ですよ。ケガした時も救急車ではなく、タクシーで病院に行きました」と話した。
4月3日 スポーツニッポン
■またまた吉本興業のゲーニン君が無茶なことをやったのか?と思ったら、この番組は一般視聴者からも参加者を募って、なかなか危ない事をやらせる企画らしく、被害は「人気のためなら命も要らぬ」?ゲーニン君だけではなかったそうですなあ。
TBS系の人気番組「新SASUKE 2007」で、タレントの男性(33)が脱臼する事故を起こしながら、TBSが警察に通報していなかった問題で、同局は6日、ほかに4人が複雑骨折などの重軽傷を負っていたことを明らかにした。いずれも警察に通報しておらず、今月3日に届けたという。……事故は「ロープグライダー」と呼ばれる競技に集中。タレントの男性以外にも一般参加の男性が右足のすねを複雑骨折し、全治6カ月の重傷を負ったほかねんざ2件、脱臼1件と計5件の事故が起こった。今月2日にタレントの事故を調べていて明らかになった。
■先の記事では「元気なゲーニン君」の話でしたから、出演料やら今後の出演依頼やら、ゲーニン君にとってはテレビ局から厚遇を受けられる条件を手に入れたようなものでしょうから、脱臼くらいは何でもないかも知れません。でも、お笑い芸人には、もっと別に努力すべき事が有るのではないでしょうか?
TBSは「安全管理体制に問題はなかったが、事故の原因や報告体制の見直し、競技の安全性などについて調べている」としている。
4月6日 産経新聞
■「全治6ヶ月」の複雑骨折と言えば、並大抵の怪我ではありません。しかも「右足のすね」というのも気になりますなあ。医療技術は進んでいるので、元通りの脚に治してもらえるのでしょうが、そこまで危険なことをやって見せないと、最近の視聴者は納得しないのでしょうか?昔、米国で毎年開催される自動車レースの生中継番組で、ゲストの永六輔さんが視聴者の願望を代表して「早く事故が起きませんかね?」と発言して騒ぎになった事が有りましたが、プロのスポーツ番組の中には大事故が起きる危険を伴う競技がたくさん有りますから、「決定的瞬間」を見てしまった視聴者は、やはり得した気分になれるのでしょうか?
■格闘技番組も随分と過激になっているようですが、テレビに出て稼ぐ人達は専門分野の区別無く、怪我や命の危険を冒して見せなければ行けない立場になっているとしたら、何とも恐ろしい話です。今回の事故を起こした番組は、「バラエティ」枠の企画だそうです。確かに、「何でも有り」の枠ですから、危険も有り、なのでしょうなあ。ところで、岩手県知事選挙に出馬するプロレスラー議員と同じ名前のTBSのこの番組は、この程度の事故では打ち切りにはならないようですが、選挙期間中は放送を自粛するのでしょうか?
■などと書いていたら、同じテレビ局が午前零時過ぎに奇妙な番組を放送していましたぞ!新聞のテレビ欄によりますと『叱って!ブロンド先生 金髪美女が国分に英語のSM調教』という名前の番組です。英語に堪能な筑紫哲也さんのニュース・ショーの直後に放送されています。衆知の名のように「国分」と言われても誰のことやらさっぱり分かりませんが、英語に堪能ではない芸人さんを「金髪美女」と絡ませて笑おうという企画と思われます。これを1箇月前に企画していたとしたら、千葉県行徳の英会話講師殺人事件を予告していたようなものですが、それを遺族が来日して大使までが記者会見を開き、犯人が逃亡している時期にそのまま放送するという視聴率のためならオウムの味方にさえなってしまう根性は、今でも健在ということなのかも知れませんなあ。
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