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治癒にまつわるエトセトラ

※初めての方はこちら「プロローグ」「このblogの趣旨」からお読みください。
※「極楽飯店」の第一話はこちらから。

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みなさ~ん、お元気ですか?(井上陽水チックに)


さて、大変長らくお待たせしております。

実は只今わたくし、「あの世に聞いた、この世の仕組み」の続編や、「極楽飯店」書籍化に向けての原稿づくり、また、ソロライブ用の資料作りなどに、すっかりはまってしまいまして。

いやはや、昔っから複数のことを同時にこなすっていうのが苦手で、何か一つに集中し出すと、他のことが手に付かなくなっちゃうんですね。で、ついついブログ更新が疎かになってしまいました…^^;

言い訳はさておき、ゆるゆると更新を再開していきますので、僕のルックスに免じてお許しいただければと思います。


そんなこんなで、「うつ」のお話の続きです。

今回は「治癒にまるわるエトセトラ」と題しまして、色々な角度から快方へ向けての具体的な内容をお話してみたいと思います。

※「うつ」という少々重っ苦しいテーマゆえ、タイトルぐらいは軽めにしようと、パフィーっぽくしてみました。(今日、海の日だし)(←本筋とは関係無いところで、無駄にこだわるタイプです)


まずは改めて、僕の経緯をお話しますね。

僕の精神状態がおかしくなり出したのは、結婚して間もなくの頃。

仕事の内容が大きく変わったことや、不景気のせいで年俸が大幅にダウンしてしまったこと、それに追い打ちをかけるようにボーナスが見送られてしまったこと。それらをなんとかしようと足掻いてみても上手くいかずに、ミスを連発。

新婚ホヤホヤの僕のところにやってきたのは、バラ色の生活ではなく、泥色の悪夢でした。

そのうち僕が隠していた多額の借金が発覚しちゃって、親族を巻き込んでの大騒ぎになっちゃったり。

もうね、これでもかこれでもかっていうぐらい、悪い方悪い方へ進むのね(笑)

ストレスを発散しようにも、金も時間も心の余裕もありゃしない。(っていうか、「この事態を招いてしまったのは自分のせい」という加害者意識もあるものだから、「ストレスを発散する」という発想自体が申し訳ないの。「そんなこと言える立場じゃないだろう」って、セルフツッコミしちゃうんだよね)


そんな状況がしばらく続くうちに、心の奥底のほうでは、どこか「これはもう、這い上がれないところまで来てしまったかも」という気持ちが育ち始めておりました。

で、段々と何が何だか分からなくなって、空回りが酷くなっていました。

頑張ってるつもりなのに、結果が全然伴わない。結果が伴わないから、頑張ろうと思っても、何をどう頑張ればいいのかわからなくなる。そのうち自信もモチベーションも無くなって、ただただ不甲斐ない自分を責めるばかり。

「ごめんね、こんなダメ男で」

そうやってイジけてる反面、どっかに妙なプライドも残ってて。

イジけたいんだか、威張りたいんだか。泣きたいんだか、怒りたいんだか。

自分の思考回路が自分でわからなくなっちゃって、そのうち、「感情」というものが本当にわからなくなってしまいました。

生気が感じられない、妙に目のすわった無表情男の完成です。

たぶん、周りから見たら「こいつ、相当やられてるな」っていう印象だったのだと思います。

で、一番その被害を被っていたのは、やっぱり家の奥さん。

毎日毎日、旦那がどんよりした真っ黒い空気を背負って帰ってくるのだからたまりません。

「なにもしなくても、近くにいるだけで不快」「家に帰ってきて欲しくない」というのが、その時の本音だったそうです。

一緒にいると、その重たい空気に飲み込まれるって。

ホントだと思います。だって、僕も、思い出すだけで飲み込まれそうだもん(笑)


そんなこんなで、そのままも辛いですからね。

奥さんも、親も、兄弟も、そんな僕をなんとかしようと色々救いの手を差し伸べてくれたんです。

今思えば、本当にありがたいことなんですけどね。

でもそのときは、そうやって色々されることが本当に辛かったんです。

やってもらえばもらうほど、プライドが傷付けられる気がして、悔しくて、悲しくて。

結果、良くなるどころか、自己卑下に拍車がかかることになってしまいました。


救いの手が差し伸べられると、「僕は、救いの手が必要なダメ人間なんだ」という気持ちが生まれます。

「病院へ行け」と助言は、「おまえは、病院に行かなければならないほど、壊れているんだ」という風に聞こえます。

そして、そのことを認めたがらない自分が、その全てに拒否反応を示します。

で、周りの言葉に耳を貸さなくなっちゃう。

でも、そっとしておかれると、それはそれで「ああ、とうとう見放された」ってイジけるわけで。

ああ、厄介。


それこそその時、色んな本をプレゼントされたりもしたんです。

「心が軽くなる○○」とか、「うつ病を知る○○」とか、まあ、そういった系のものね。

でも、全然読む気になれません。頑張って読んでみても、全く心が軽くなりません。


僕自身に、「人の手を借りる」とか「人の話を受け入れる」という受け皿自体がなかったから、結局何をしてもダメだったんです。


だからね、大事なのはここから。


何をするにも、まず最初に、自分に素直にならなくちゃいけません。

そしてこのことは、本人にしかできません。誰かがやってくれることではありません。また、他人が強制できることでもありません。

実は、この第一歩が「うつ」を克服する道のりの中で、一番の困難、かつ、一番大切なことです。

「なぜそんな当たり前のことを?」という感じで、変に聞こえるかもしれませんが、とても大切な事なので注意して聞いてください。


【ステップ1:求めよ、さらば与えられん】

1.自分が苦しんでいる、というそのことを、素直に認めてください。

2.その苦しみから解放されたい、というその気持ちを、素直に認めてください。

3.もう、その苦しみから解放されていいのだと、知ってください。

4.自分が救われることに対する、その覚悟を持ってください。


「治りたい」という希望ではなく、「治る」と決意してください。


うつに限らず、あらゆる病は自我の暴走によって生み出されます。

そして「症状」を生み出した自我は、「自分が不健全な状態にある」というその状況を、自分のキャラクター性として大事に保有しています。

つまり、自我は苦しみを生み出している反面、「自分が救われることを良しとしていない(治る気がない)」(キャラクター性を保持しようとする)んです。

なので、この「決意」という第一歩は、とても大切です。

自分が望まないキャラクター性は放棄してください。


【ステップ2:呼吸の改善】

これまでも何度かお話してきたことがありますが、ぜひ「深呼吸」を習慣にしてみてください。

呼吸の改善は、本当に侮れないんです。軽度のうつや、ちょっとした気分の落ち込みであれば、これだけでも十分改善されます。

可能なら、朝起きたら深呼吸から一日をスタートするような気持ちで。(出来るとき、思い出した時だけでも構いません)

ゆっくりと、深い呼吸を意識してみてください。(自分の肺活量を高めていくような気持ちで続けることができれば、なお良しです)


この呼吸の大切さについては、沢山の方がお話されています。

以前も斎藤孝さんの『呼吸入門』をご紹介しましたが、最近話題になっている『ねこ背は治る!(小池義孝著)』もとってもオススメです。(とても読みやすい本です)

僕の中途半端な説明などより、ずっと参考になると思いますので、ご興味がありましたらご一読を。


【ステップ3:男性性と女性性の統合】

前回お話したとおり、うつは「男性性と女性性」という性質のバランス変化に抵抗することで現れます。

ですので、この変化に抵抗することなく受け入れることでエネルギーの流れがスムーズになっていきます。

エネルギーのバランスは人それぞれなので、あくまで一例でしかお話できませんが、統合のための具体的な内容をいくつかあげてみたいと思います。

難しい事はないので、気軽に取り組んでみてください。


元々エネルギーを外に向けることに抵抗がなかった人に、女性性の感覚が流れ込むと、これまで行っていた行動に対する躊躇が現れます。

「私の行動や言動が、外部(状況や関係)を破壊してしまうのではないだろうか」という恐れですね。

この場合、不慣れだった(抑制していた)女性性を受け入れ、また、養うことが、エネルギーの循環と自己消化を助けてくれます。

そのためには、「右脳活性」に関連するものが役立ちます。

たとえば、「絵を描く」などの創造活動(絵が苦手な方は塗り絵などでも可)や「音楽鑑賞(歌詞の入ったものよりインストゥルメンタルが向いています)」「ガーデニング」をはじめとした自然とのふれあいなど、リラックスに繋がるものです。


逆に、外に出ようとしている男性性エネルギーを無理に押さえ込んでしまっている場合は、このエネルギーを解放してあげなければ苦しいままです。

だから、「感情を抑え込まずに、素直に出し切る」というのがポイントになります。

でも、それを「怒り」という破壊的なエネルギーで発散してしまうと、それはそれで後が大変なので、別なエネルギーに置き換えて解放します。

わかりやすいところで言えば、ウォーキングや体操などといった軽い運動。ヨガや気功などの要素が加わると、よりエネルギーの循環が促されるのでよりよいです。

掃除や部屋の模様替えなんかもいいと思います。

さらに発散したい場合は、カラオケなんかもいいかもしれません。外に出しきれずに溜め込んできた怒りや悲しみなどといった感情を、歌詞に乗せて出し切ります。

それでもどうしても許しきれない怒りなどは「文章にして紙に書く」。でもって、書き終わったら「うわーーーー!」って、思いっきり破く。

あと、怒りだけではなく、悲しみの解放もとても大切です。

悲しいときは無理に押さえ込まず、できるだけしっかりと泣きましょう。

タイミングを逃してしまったときは、悲しい映画を鑑賞するとか、感動的な物語を読むだとか、実際の出来事とは関連のないもので構わないので、とにかく涙を流すこと。

それだけでも、ため込んでいた感情エネルギーはしっかりと解放されます。


今あげた内容は、特に真新しいものではありません。これまでも、うつの改善策として話されてきた内容です。

でも、これらに「男性性と女性性の統合」という視点を組み込んで自覚してみると、それぞれの効果がより明確になってくると思います。


【ステップ4:認識の拡大】

精神的な苦しみの大きさは、思い込みの強さに比例します。

だから、その思い込みを解いていくと、苦しみは軽減されるんです。

前半でご紹介した「深呼吸」は、この思い込みを解くためのゆとりをもたらしてくれます。

ゆとりができたら、そこから認識の拡大を図ってみましょう。


何をするのかというと、「十人十色」というものを観察していくんです。

人間観察を通して、「一つの同じものを見ても、人それぞれ違う解釈をするもんなんだなぁ」ということを自覚していく。

とはいえ、なかなか他人との関わりもおっくうな状況でしょうから、人混みに入るのはオススメはしません。

なので、「読書」が手っ取り早くていいと思います。

実は、僕が本を読むようになったのも、このことが始まりでした。

当時、雲さんに読書を勧められたものの、ホントに活字が嫌いでね。

最初はマンガからスタートしました。

それから、やや経ってから小説。それも、初めは官能小説ね(笑)。

で、軽めの短編集とかライトノベルを読んで、活字に慣れてきて、やっと哲学なんかをみるようになって。

それでもやっぱり難しいのは読みたくなかったから、池田晶子さんの『14歳からの哲学』は、本当に助かりました。


とにかく、色々な人の作品に触れることで、沢山の「世界の見方・捉え方」を知ることが出来ます。

そうすると、徐々に「自分の思い込み(自分好みの世界の捉え方)」というものも客観的に観察できるようになって、「自分を苦しめている思い込みが何なのか」が理解できるようになっていきました。

徐々に徐々に、自分の保有していた思い込みがわかっていく。

そうするとね、ある日突然、「うつ」から解放されている自分に気づくんですよ。



【ステップ5:苦しみの構造の理解】

最後に知って欲しいのは、自分がなぜ苦しんでいるのか、その本当の要因に気づくこと。


これ、なかなか通じない言葉なのですが、あえてお話してみます。

某かの状況が、直接苦しみを生むことはありません。その状況に対する解釈が、苦しみを生む要因なんです。

だから、「状況の改善」ではなく、「解釈(思考回路)の改善」がなければ、状況が変わっても根本的解決にはならないんです。


……

ああ。久しぶりに書いてみたら、何だかんだで妙に長文になっちゃった。^^;

また、改めて書いてみます。


とにかく、「うつ」というその状態は苦しいと思いますが、本当に大丈夫ですから。

仮に、今よりもっと大丈夫じゃない状況になっても、大丈夫ですから(笑)


まずは、ため息を深呼吸に変えるところから、はじめてみませんか?




【トークライブ・インフォメーション】

「阿雲の呼吸 in 名古屋」の受付を開始しました

下記リンク先、または、お近くのファミリーマート(Famiポート)でお買い求めください。

※システムの都合上、予約のキャンセルは可能ですが、ご購入後のチケットの払い戻しは出来ませんので、ご了承のうえお買い求めください。

◎8月5日(日) 阿雲の呼吸 in 名古屋 (携帯サイトはこちら


《パソコン・携帯からの購入方法がわからない方は、お近くのファミリーマートさんでもご購入いただけます。》

ファミリーマート店内にあるマルチメディア情報端末「Famiポート」で「アウンノコキュウ」を検索してください。

詳しくは、こちらのページの『チケットを探して買う場合』をご参照ください。



◎もっと あの世に聞いた、この世の仕組み in 福岡

こちらは、下記の実行委員会宛にメールでお申し込みください。

【日時】7月28日(土)18:15~20:45(17:45開場)

【会場】ももちパレス小ホール
    福岡県福岡市早良区百道2丁目3-15
    ・地下鉄藤崎駅下車すぐ

【料金】お一人様 3,000円

【お申し込み・お問い合わせ】雲黒斎講演会 in 福岡実行委員会

    un.kokusai.fukuoka@gmail.com

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