抵抗戦線

ブログを使用しての種々の論考

詩の終わり 日米政府と沖縄の在り様 29

2019年01月08日 12時12分51秒 | 政治論

 日本国家政府の(軍事)植民地主義的な分断政策そのもの(高江辺野古等)にあって、事実の積み上げ(埋め立て工事のなりふり構わぬ進行)に拠る後戻りできない様を現出されたとしても、だからといって心折れ「チルダイ」する理由には決してならないことを、沖縄の人は肝に銘じなければならない。

 勿論それは国家政府の思う壺に嵌ることなのだが、何故、ここまで沖縄は国家政府に盾突いてまで(例えば辺野古では20年以上にわたり)、国家の安保体制や米軍軍事基地とこれの拡充・新設・機能強化に反対するか、その決定的な動機に思いをいたせば、答えは自ずとわかろうというものだ。

 又、沖縄の民意に背いて強行するこの安倍政権のやり方には、いかにしても正当な民主的手続きが欠如している。主権が存する民の声に耳を貸さない(司法の統治行為論に便乗し)ことはつまりは憲法精神に完全に違背し、しかも、軍事的要諦を有しない基地の新設(辺野古には正当な軍事的軍略的必然性がない)は、明らかな存在理由のない (半島非核化推進で一層そうなってきている)危険性増幅行為(テロの標的)以外ではなく、沖縄の人がこれに抗議し座り込み監視を続けることには生存生活自然環境守護の「正義」が存在するということだ。

 「正義」は善悪のカテゴリではない。正しいか間違っているか、だ。善悪の許容限度は人間性に由来する。人は多く、他人の悪、悪行を半ばおのれの問題としても考えることができる(親鸞の悪人正機説は謂れがないわけではない)。しかし、「不正義」「不正」は人がこれを見ては決して許すことができないものとしてある。決して許せないから、他人の不正、不正義の所為で、自分から「チルダイ」する必要も何もない。それは、最早、確定的な「敵」でしかない。これを勘違いしているのが多くの政治家や県内市町村長たちだ。彼等はどちらかというと、不正や不正義を見ても感覚的に反発する自然な性向に従わず、小利口にも「財政第一」と誤魔化し選挙戦術のために敢えて見て見ぬふりをしている(名護市長選がそうだ、渡久地市長の選挙詐欺は確定的と言える)。

 ただ、沖縄には「希望」がない。これを「構造的差別」と呼称しているが、ここにあるのは悪、悪行、悪傾向であり、我々はこれを感覚的に「どうしようもないもの」として見ている。確かに、鎖国の泰平を打ち破り、開国、封建性打破、急激な近代化の過程で、日清日露戦役勝利以降醸成した覇権的な脱亜入欧の思潮が大和民族に蔓延り、アジア蔑視、東洋軽視できて対中戦、朝鮮・琉球併合の蛮行へ躊躇いもなく走ったその「差別心性」には、俄かには解け得ない根深いサガが横たわっている。そこに沖縄の他発的な「絶望」がある。琉球処分は明確に「琉球併合」と言うべき、国際規範違背のおぞましい歴史だった。差別心性の具体的な表れとして、それはこんにちの沖縄の精神的惨状を準備した。その決定的な悲劇的事実が「沖縄戦」だった。ここでも沖縄は本土内地ヤマトゥの日本人である軍隊と兵士によってその「差別心性」の犠牲にされた。多くの史実(住民スパイ視、壕追い出し、集団強制死等)がこれを裏付けている。

 沖縄の「絶望」は「正義の闘い」によって克服されなければならない。「正義」を「真実」とか「愛」と言ってもいいが、今この国に我が物顔で横行している「不正義」に対しては、「正義」という文言が最も対立性をはっきりさせると思われる。そして、今横行している安倍一派の「不正義」は、この国の、前代未聞の醜聞(スキャンダル)でしかないことをしっかりと認知しなければならない。これは多くの他の国民に対して口を酸っぱくして繰り返し伝えなければならないことだ。何となれば今この国の国民は、韓国でさえ容易に結集する最高責任者弾劾の糾合にもけち臭くためらっている。左翼もヘッタクレもない、目の前でやられている「不正義」を何故見す見す目送するのか。この国の国民には最低限の正義感もないのか。だとすれば最早この国にも「希望」はないということだ。

 沖縄の「絶望」は本土内地ヤマトゥの日本人が齎した「絶望」であり、そこに落ちたことに関して沖縄には何の責任もない(基地を沖縄が自ら誘致したことはただの一度もない)。ガンジーは言う、「もし臆病のために暴力を使えない人がいるなら、私はむしろこれを行使しろと言いたい」。やられっぱなしでいるより、たとえ暴力でもこれを返すくらいの勇気を持て、と。むざむざ黙って殺されるくらいならむしろ自殺したほうがましだ、尊厳だけは守られる、とも。(つづく)

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