沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩 35

2007年09月06日 23時54分15秒 | 手記
 彼は彼の友が生きているのか死んだのかも知らない、友と言い状彼にその友情が消えてないかと問えば、確かに情というものは失せている、しかし彼の気がかりの中には何十年となく続いている思いがあり、ただただ無力をかこつ自分がいるということだ、尤も誰彼にその責めを問われているのでもなく、薄情を非難されたこともない、また自ら省みてなんらやましいことはないが、ただただ己の無力を嘆いている、こんなことを言っても埒外者にはなんのことかわかりゃあしない、だからといって誰にもわかるように説明する方法もない、殊更問題を難解にしたいわけじゃない、彼の中に、ある名状しがたい想念があって、そのために長年苦しんでいるのだ、