未知との遭遇・見えないイメージの探索

主人公ロイは、日常生活に見え隠れする奇妙なイメージを追い求め、ついに未知のターゲットに遭遇する

オペラ座の怪人、白衣の女

2007-06-13 06:39:16 | Weblog
オペラ座の怪人のオリジナルキャスト版(クリスティーヌがサラ・ブライトマン)CDを聞き始めたころ、原作がガストン・ルル-だ、ということを知った。
ガストン・ルル-は「黄色い部屋の謎」という、密室の不可能殺人の古典の作者。
「黄色い部屋の謎」は、昔夢中になって読んだ。「オペラ座の怪人」のほうは、バザーで見つけて読んでみた。
やはり全体に、推理小説仕立てで、奈落(舞台の大仕掛けを演出する地下室)で起こる数々の怪奇な出来事の謎を、気を持たせながら解いてゆく。強引な展開だけどやはり、「黄色い部屋の謎」の雰囲気は漂わせていて、面白くよんだ。

「オペラ座の怪人」の映画が公開されてしばらくして、タワーレコードで、ALWの新作「Woman in White」を見つけ、これは捨て置けないと、買って帰った。ミステリアスなサウンドから入って、わくわくするムードを漂わせている。なんせまだ日本版は出ていないので、英語の歌詞カードと解説をたどりながらストーリーを追いかける。
ロンドンの絵描きが、夜中道に迷って、何かから逃げようとしている白衣の女に遭遇する。しばらくして、彼女の足跡をたどることになるが、幽霊のように掴まえ所がない。

ALWが、次のミュージカルのねたをFANに募って、もっとも希望が多かった作品を製作した、とのこと。
英語だと良く分からないので、図書館で「白衣の女」を探した。書庫に入っているのを出してもらって借りて帰る。
ウィリアム・ウィルキー・コリンズの原作、1860年の出版。当時の首相グラッドスト-ンが、この小説のあまりの面白さにはまってしまい、予定していたパーティーを仮病で欠席したらしい。また、白衣の女 関連商品が出回るなど、一大ブームになったという。「ダ・ヴィンチ・コード」ブームを髣髴させる。
本を読んでみると、後半、ヨーロッパの秘密結社の話が絡んでいて、これも「ダ・ヴィンチ・コード」ばり。
小説としては、「オペラ座の怪人」よりも面白く呼んだ。