リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

佐々木譲さん

2010年03月04日 11時55分59秒 | 日々のこと
バーゼル留学中に、テナーのIさんから佐々木譲のベルリン飛行指令という小説がおもしろいと紹介されて以来、彼のファンです。Iさんも軍事系のものがお好きで、彼の場合は船、私は飛行機で少し違いはありますが、オタッキーな話題が花咲いたものです。(笑)

私のHPで「通奏低音用例集」というしょうもないコーナーがありますが、佐々木譲さんの作品から引用をするために、ご本人から許可を頂きました。こちらからメイルしたんですが、快諾を頂き、スイスに自分の読者がいるとは、なんて驚いてらっしゃいました。

その佐々木譲さんが先ごろ直木賞を受賞されて俄然有名になりました。もともと有名ではあったんですがさらに・・・本屋では彼の作品が平積みになっています。

ベルリン飛行指令に続く、エトロフ発緊急電、ストックホルムの密使の3作品は三部作になっていまして、彼の第二次大戦ものの代表作です。彼のあの時代の描写はとても時代的な雰囲気が書き込まれていて引き込まれます。プロペラ飛行機オタクとしては、もっと書いて欲しいんですが、最近は警察ものが多いですね。

例の三部作は、こちらに戻るときにスイス在住の方に差し上げましたので、日本に戻ってからまた読みたくなり、買い直しました。なんとアマゾンの中古本で1円で売っていました。苦労して書いた作品が1円で売られているなんて、佐々木さんには悪いと思いましたが、買ってしまいました。(笑)でも直木賞受賞後はこれらの1円本はほとんどなくなり皆2、300円以上するようになりました。売上が急増しているわけですね。

佐々木さんには今後もどんどんいい作品を書いて欲しいです。できれば昭和のはじめの頃を舞台にしたものを・・・