リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

アレンジ

2005年02月27日 04時36分43秒 | 日記
ホピーのレッスンの方は、ヴァイスが一応終わり、今バッハの作品(BWV1002)を見てもらっています。原曲は無伴奏ヴァイオリンのための作品なので、当然リュートのための編曲が必要です。なんか最近編曲ばかりしてます。(笑)レッスンは音楽的なこととともにアレンジに関する議論もしています。ホピーはこの曲を録音していますが、彼と同じようなアレンジするのは自主性がないです。(笑)結果的に彼とはかなり異なったアプローチをしています。無伴奏チェロの曲を編曲をするときもそうですけど、私はできるだけ、バッハが書いたラインをくずさず、少しだけリュート味にするって感じのスタンスです。
ホピーの編曲も見せてもらいました。なかなか弾きやすく出来ていて、まねしようかなという気になりかけましたが、思いとどまりました。1002番の原曲はロ短調ですが、彼は、原調版、ハ短調版も作っていて、結局イ短調に落ち着いたようです。その鉛筆で書いたイ短調版の草稿の一番最後に、「1985年ケルンに向かう列車にて」とありました。なんか感動的でしたね。