リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

リュートとの出会い (2)

2005年02月22日 04時46分58秒 | 随想
 その当時はいわゆるギターブームの頃で、クラシック・ギターを勉強する環境としては悪くなかったと思う。玉石混淆であったにせよ、地方の小都市の楽器屋でも、楽器はもちろんのこといろんな楽譜やレコードが手に入った。確かギター専門誌「現代ギター」が創刊されたのもその頃だったと思う。ギターのレパートリーにはリュート曲の編曲が結構あり、私はそれらに関心を持つようになった。ただ、いきなりリュートの音楽にのめり込んだのかというと別にそんなわけではなく、なんとなくよさそうなものがある、といった程度の認識だったように思う。それよりギター始めたばかりの私は上手くなりたいという気持ちが強く、カルカッシギター教本の曲を練習したりいろんな楽譜を買い集めてつまみ食いよろしく弾いていたものだ。