エコトピックス

北海道中川町エコミュージアムセンター/自然誌博物館のスタッフブログです.収蔵標本の紹介や日々の出来事を紹介していきます.

エゾサンショウウオ

2012-05-11 13:26:00 | 中川の生き物
5月10日にエコミュージアムセンターの倉庫のブルーシートの中のわずかな水たまりの中で越冬していたエゾサンショウウオを発見。



過酷な環境下で今年の長い冬を耐えきっただけあって、なかなかの風格です…。







つぶらな瞳と、もったりしたお腹がキュートですねっ!


彼(?)は、撮影後エコミュージアムの裏山の側溝に旅立っていきました。

森の学校2011夏「第十次中川町恐竜発見調査」フィールド2日目(7/30)

2011-08-04 18:42:13 | トピックス

2日目は安平志内川沿いの露頭をラフティングボートで下りながら調査を行いました.



出発直後です.



第1ポイントに上陸です.川沿いの露頭や河原の石に恐竜化石が入っていないか探します.
上の写真は,そんな調査隊の様子をとった一枚なのですが,中央左側にアブが写り込んでいる一枚です.
アブが多い一日でした.

川底から化石を多く含んだノジュール発見.高校生を中心として大割でアタックします.

ちょっとへっぴり腰です.↑


カーッツ!


結構,腰がはいってます.

どうやったら石が割れるか?どうやって力を伝えるか?学校では教えてくれませんが,その原理は学校で習っているはずです.それを思い出しながら叩いてもなかなかうまく行きませんが,なんどもやっているうちに知識とコツが一致し,ノジュールはバカッと割れます.


ちょっとした激流もあります.ボートで激流をくだる新人スタッフ


白亜紀後期カンパニアン(約8500万年前)の地層をバックに3艇のボートが次々に難所にチャレンジします.

高校生チームのボート.なぜかひとりボートから降りて,バタ足をしながらボートを推進させています.


安平志内川沿いの小沢の入り口もチェックします.


割れるまで何度もハンマーをふります.



調査した露頭の前で記念撮影!


流れの緩やかなところで,みんな次々に泳ぎだしました.


参加者もスタッフも関係ありません.泳げないスタッフを水に引っ張り込む高校生.


調査ももうすぐ終わりです.安平志内川の緩やかな流れを下っていきます.
今回のコースは,約4km.途中調査しながら下ってきましたが,約6時間フィールドにいました.
みんな結構日焼けしました.

今回の2日間の調査では,恐竜化石は発見されませんでした.しかし,クジラ化石は発見され,どのような感じで骨化石が含まれているのかを,フィールドで確認することができました.

また,来年,中川町で恐竜を発見できるよう「第十一次中川町恐竜発見調査」を開催します.みなさんのご参加を待っています.自分こそが中川で恐竜を発見してやる!という意気込みをお持ちの方,来年も7月下旬~8月上旬に開催予定です.

 


森の学校2011夏「第十次中川町恐竜発見調査」フィールド初日(7/29)

2011-08-04 18:10:14 | トピックス

7月28日(木)から森の学校2011夏「第十次中川町恐竜発見調査」が実施されました.
今回は町内4名を含む13名の小学四年~高校生,2名の一般の方の計15名で調査が実施されました.
28日は,自己紹介や仲間づくりの後,今回の調査の概要や調査にあたっての作戦会議を実施しました;

翌29日は,フィールド調査です.中生代白亜紀チューロニアン後期(約9000万年前)~コニアシアン(約8800万年前)の地層が分布する沢の調査を行いました.

狭い沢のなかを進みます.


沢の中の転石も丁寧にチェックしていきます.


アナゴードリセラス(Anagaudryceras limatum)みたいです.このアンモナイトはなぜか住房が変形していたり,住房だけ保存されていたりする産状が多いです.


大型のアンモナイトが転がっています.直径80センチほどでしょうか?隔壁がよく観察されます.おそらくプゾシア属(Puzosia)のものであると思いますが,写真だけとってスルーです.


これは大きなアンモナイトの一部です.縫合線のサイズをみるとかなり大きな(1m以上はありそうな)アンモナイトの一部分です.

この沢の入り口は新第三紀中新世後期の地層が分布しています.この地層に由来する大きなノジュールには二枚貝や巻貝もに含まれます.

また,クジラと思われる大きな骨化石が,同様の長径1mほどの大きなノジュールに含まれているのが発見されました.


博物館に戻ってクリーニング作業を行います.ハンマーとタガネを使用するだけでなく,エアチゼルやエアスクライバーなど,化石クリーニング用ツールを使ってクリーニングを行います.


もう何年も続けて参加している(小学生の時から参加している)高校生はなれたものです.クリーニングツールを使って化石をきれいに掘り出していきます.



夜はクビナガリュウの骨格復元の実習です.発見されていない部分の骨を紙粘土で作っていきます.今回は胴椎と肋骨を数点ずつ作成しました.


リピーターの高校生4人はテリジノサウルスに挑戦したいとのことで,テリジノサウルスの手の部分を作成しました.


これでフィールド初日は終了.22時消灯です.

 


2011-07-17 12:00:00 | 中川の生き物

 7月2日に地域協力隊エコール咲く(エコミュージアムセンター住民ボランティア)によるエコセンター周辺の草刈りが6時から行われました.8時半前に草刈りが終わり,草払機をもって収蔵庫の方は歩いていくと・・・収蔵庫の壁に蛾がたくさんついていました.蛾とか毛虫等は非常に苦手ですが,飛んでこないようにシャッターをきりました.
 今年は,エコミュージアムセンターでみられる蛾のバリエーションがすごく多いようです.


写真1;収蔵庫の西側のコンクリート壁です.いろんな種類の蛾がとまっています.
以下,拡大してみていきます.


写真2;同じ種類でしょうか?紋様が微妙に違いますが.ドクガの仲間?


写真3;白っぽいのはヒトリガの仲間か?羽を広げたようにとまっいるのはウンモンスズメのようです.


写真4;3匹確認できますが,上2匹はドクガの仲間か?下はウンモンスズメ


オオミズアオでしょうか.きれいな大きな蛾です.



拡大です.触角がきれいです.

正確な種類がわかりましたら,お教えください.

 


ミヤマクワガタ 

2011-07-16 13:38:01 | 中川の生き物

 ミヤマクワガタ(Lucanus maculifemoratus Motschulsky 1861)

 エコミュージアムセンター駐車場横のアロニアを植えているところでは,クワガタがたくさんとれます.
このアロニアの木々の横に街灯があるのが関係しているのかもしれません.
朝には,数匹のミヤマクワガタがアロニアにいます.

アロニアを支える支柱にとまっています.
他の支柱にもいました.飛んで来てすぐのようです.
別の木の枝にも.
地面には,腹を食べられた遺骸が転がっています.動物に食べられたのでしょうか?
結局この日(7月2日)は雄7匹,雌3匹が確認されました.