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アジア初披露のE バグスター(Auto China 2012)

E-Bugster


アジア初披露のE バグスター – 電動ビートル!

85kW の電気モーター駆動のビートル コンセプト

2 シーターのスピードスターとして企画されたゼロエミッションビークル



2012 年4 月、ウォルフスブルグ/北京:

ザ・ビートル。 それは自動車の世界におけるアイコンの継承車です。この新型車は史上最もスポーティ
なビートルです。今回フォルクスワーゲンは、北京モーターショーにおいてこのスポーティなビートルをアジア初披露することによって、どのようにして完全な電気自動車に変換できるのかを示そうとしています。
E バグスターは、まさにこの目的のために開発されました。このきわめてシャープなプロポーションを備えた、2 シーターのビートル スピードスターは、85kW の電気モーターを備え、ゼロエミッションながら 0~100km/h を10.8 秒で加速します。

クリーンな未来のためのブルーe モーション
E バグスターの心臓部である電気モジュールは、クルマの前部に搭載されており、重量はわずか80kg。
電気モーターに供給する電力は、フロントシート後方のわずかなスペースに置かれたリチウムイオンバッ
テリーに蓄えられます。このバッテリーの28.3kWh というエネルギー容量は、都市利用を前提に、最低でも180km の航続距離を確保できます。この航続性能は、中国のように国土が広大な国にあっても、大多数の自動車通勤者にとって、職場と住まいを往復するのに充分であると考えられます。E バグスターには急速充電の機能も備わっていますので、設備の整った充電ステーションに行けば、35 分以内に充電を完了することが可能です。また自宅であれば、E バグスターのバッテリーは一般的な家庭用電源から充電することもできます。充電ケーブルの取り付け口は、C ピラーの近くにある通常のフューエルリッドの下に設置されています。
「複合充電システム(Combined Charging System)」により、E バグスターは、既存のどの方式にも柔軟
に対応して、バッテリーの充電を行うことができます。可能な充電方法は、以下のとおりです。

・交流電流による単相充電
・充電ステーションでの超急速直流充電(急速充電)

将来的には、全メーカーで共通化された、新しい電気自動車用コネクターの工業規格に基づくことになる
でしょう。プラグ以外にも、同様な規格化が必要なものはたくさんあります。複合充電システムにおいて
は、充電コントローラーとその構成部品が、あらゆるタイプの充電システムに対応できるようにしなけれ
ばなりません。その結果コストが削減され、電気自動車の世界規模での普及が促進されることになるの
です。

ブレーキ中のバッテリー充電
E バグスターのドライバーがどれだけのエネルギーを走行中に必要としているのかは、「エレクトリックペダル」(アクセルペダル)を介して、パワーディスプレーに表示されます。ここにはまた、航続可能距離とバッテリー残量も表示され、さらに、ビートルの新しい装備として、エネルギー回生の状態を示すメーターも装着されています。エネルギー回生とは、ブレーキエネルギーの回収を意味しており、ドライバーがアクセルペダルから足を離すか、もしくはブレーキを踏んだ瞬間から、クルマの慣性エネルギーが電力に変換されてバッテリーに蓄えられます。それによりE バグスターの航続距離が延長されることになります。
ちなみに、フォルクスワーゲンは純粋な電気ドライブユニットのことをブルーe モーションと呼んでいます。

コンセプトが現実の形に
バグスターという名前はどこかで聞き覚えがあるのではないでしょうか。そう、ラグスターです。ラグス
ターは、2005 年1 月にデトロイトで発表されました。フォルクスワーゲンは、ラグスターという名のもとで、スウェプトバック ラグトップ(折りたたみ式キャンバストップ)を備えたニュービートルのスピードスターを発表したのです。それは、よりワイドで低く、スポーティな、将来のビートルを暗示するデザインコンセプトでした。2005 年の時点では、その実現性に関し、フォルクスワーゲンは「あらゆることが考えられる」と答えていましたが、2012 年においては、一歩進んで「あらゆることができる」に変わりました。なぜなら、ラグスターの、ワイドで低く、スポーティというコンセプトは、2011 年10 月に新しい「ザ・ビートル」が発売されたことで、(ラグトップを除いて)現実のものになったからです。それでは、E バグスターの名前が意味しているものは何でしょう?その説明は簡単です。頭に付けられたE はもちろん、電気ドライブの意味です。「バグ」は米国におけるビートルのニックネームであり、「スター」は、オープントップ2 シーターを表すスピードスターから採用しています。



スポーツカーのプロポーション
E バグスターは、ビートルとしてこれ以上望めないほどダイナミックなスタイルを備えています。実際、このクルマはスポーツカーなのです。全高は1,400mm 以下で、ハードトップ仕様の通常のザ・ビートルと
比べると90mm も低くなっています。生産型のザ・ビートルも、すでにシャープなプロポーションとパワフルなスタイルを持っていますが、E バグスターはそれよりも30mm 広く(全幅は1,838mm)、一方で全長
(4,278mm)は生産型と同じであり、結果として、どの角度から見ても、とてもユニークでダイナミックなスタイリングに仕上がっています。生産型のデザインディテールに、様々な新しいスタイリング要素が追加され、路上に佇む姿は、まるでひとつの鋳型から作られているかのようです。これには非常にシンプルな理由があります。2011 年10 月に発売された生産型モデルを開発する段階で、ザ・ビートルのデザインチームの脳裏には、将来におけるあらゆる派生モデルの可能性が描かれていました。電気モーターを備えたスピードスター、E バグスターのアイデアも、そのなかで発展していったのです。



フロントおよびリヤデザイン
Eバグスターのフロント部分でまず目を引くのは、後方に傾斜した幅広いフロントウインドーでしょう。そのガラスは、A ピラーの上のポイントまで横に伸びています。LED ヘッドライトを備えたE バグスターは、生産型のザ・ビートルのものから大幅にカスタマイズされたバンパーによっても識別することができます。
デザイナーは中央のエアインテークの左右に、C の文字(当然ながら右側では逆向き)を描くよう線状に
LED を並べたデイタイムランニングライトを設置しました。e-up! コンセプトカーが欧州で発表されて以来、この形のデイタイムランニングライトは、フォルクスワーゲンのEV スタディに装着されています。これらのスタイリング要素はまた、リヤバンパーに反射板のように組み込まれてリデザインされています。また、Eバグスターのリヤウインドーは非常にワイドな設計になっており、スピードスターだからといって、小さなリヤウインドーによって視界が制限される必要はないことを示しています。

サイドビュー
スピードスターにとって傾斜の強いウインドーと低いルーフは必須であり、E バグスターもそれらを採用しています。まずはこのクルマのサイドビューを見ると、ビートル特有の膨らんだホイールハウジングのなかに、18 インチの「ツイスター」デザインのホイールから派生した20 インチのホイールと235/35R20 タイヤが収まっています。サイドシルから上に、広くて平坦なドアの表面と、ドアハンドルの周りのナイフで抉られたような窪みに視点を移していくと、そのポイントから数センチ上から、ザ・ビートルがスピードスターに変化しているのが分かるでしょう。デザイナーは、ウインドー下端のクロームのストリップを、リヤまで延長しました。その結果、このストリップはA ピラーから反対側のA ピラーまで連続するようになりました。
「バグ」のハードトップは、このクロームのラインの上に、低いアーチを描いて伸びています。サイドウインドーの上端は、古典的なスピードスター様式のルーフの半円を描いています。ウインドー下端のクロームからルーフラインの頂までの高さはわずか400mm ですが、スピードスターとしては、あるべき姿といえるでしょう。

進歩的なインテリア
ハイテク装備とダイナミックなパフォーマンスの融合は、インテリアにも見られます。スポーツシート、ボディ同色にペイントされ後方まで続くセンタートンネルが、E バグスターのスポーティなキャラクターを表現しています。アルミ製ドアハンドルやベルトガイド、軽量化を意識したステアリングホイールのデザインなどはまた、エクステリアとのつながりを強く意識させます。E バグスターは始動方法も独特で、スタートボタンを押すと、ドライブシステムが立ち上がるだけではなく、それをきっかけにライトによる一種のショーが始まります。室内は、初めは白い光に包まれ、それから光はブルーに変わっていきます。それは、メータークラスター内の光の点滅から始まり、そこからわずか1mm の細い光線が伸びて、ドアウインドーシルやエアノズルの周りを辿り、E バグスターの目覚めを視覚的に演出します。



※2012年4月23日の北京モーターショーで公開された「E バグスター 」の日本語版資料を分割して掲載。
画像は再編集しています。
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