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クロスブルークーペ

最新鋭プラグインハイブリッドを採用したSUV
クロスブルークーペを上海で世界初公開

305kW/415PSを誇るクロスブルークーペの燃料消費量は、わずか3.0リットル/100km
フォルクスワーゲンのプラグインハイブリッドを採用したSUVは、純粋なEVモードで最大33kmを走行可能

2013年4月、ウォルフスブルグ/上海

上海モーターショー2013では、フォルクスワーゲンのブースできらびやかな未来を、そして新世代のSUVデザインを垣間見ることができるでしょう。クロスブルークーペを世界初公開します。クラウスビショフ(フォルクスワーゲンブランドのデザイン責任者)は、次のように述べています。「SUV市場が急成長しているおかげで、わたしたちデザイナーはさらに多様なモデルをつくることができます。クロスブルークーペで、フォルクスワーゲンの『デザインDNA』の可能性をお見せします。このコンセプトカーは、将来のSUVモデルに間違いなく影響を与えることでしょう。この車には3つの要素が調和しています。シンプルな外観、スポーティーなバランス、そして控えめな気品を感じさせる彫刻的な造形とラインです。」 オリバーステファーニ(クラウスビショフのデザインチームによるプロジェクトのトップデザイナー)はこう述べています。「クロスブルークーペのデザインで一番の見どころは、フロントエンドです。ブランドの特徴として水平な線をテーマにしていますが、それがより洗練され、ヘッドライトと完全にマッチしています。フロント下部の独特なクロムめっきがアクセントとなり、クロスブルークーペがSUV車であることを強調していますし、アッパーグリルに対応して直感的に捉えられます。」

スポーツカー並みのダイナミクス
プラグインハイブリッドシステムを備えたクロスブルークーペは、低燃費でありながらスポーティーです。V6ターボガソリン直噴エンジン(TSI)が、2つの電気モーターと連動し、305kW/415PSもの最高出力を発揮します。この車のパワーをフルに活用した場合には、スポーツカー並みの性能を発揮します。時速100kmまでわずか5.9秒で加速し、最高速度は時速236kmに達します。

コンパクトカー並みの燃費
その素晴らしいダイナミクスにもかかわらず、クロスブルークーペの複合燃料消費量は、わずか3.0リットル/100km(NEDC)です。全長4.9メートル近いこのSUV車は、HVモードでも燃料消費量(バッテリーがカラの状態でTSIエンジンのみで走行するサブサイクル)はわずか6.9リットル/100kmとなっています。この値を基にすると、燃料タンク容量が80リットルの場合、理論的には、給油なしで約1,190kmの走行が可能です。

都市部ではゼロエミッションで
クロスブルークーペは純粋なEVモードでも走行が可能です。つまり、排気ガスを一切排出することなしに、最高時速120kmで最大33km走行できます。このひときわ環境に優しいモードを都市部で使いたいと思ったら、ボタンを押して純粋なEVモードを選択するだけでいいのです。新しいモジュラートランスバースマトリックス(MQB)をベースとするので、量産する際には、このコンセプトカーにさまざまな燃料(ガソリン、ディーゼル、CNG)に対応する従来型のドライブシステム(4気筒および6気筒エンジン)を搭載することもできます。
プレミアムクラスSUVの乗り心地
クロスブルークーペは、ゆったりした5つのシートに、座席レイアウトによっては最大1,101リットルの荷物が積めるトランクを備えており、技術的にもスタイル的にも最新鋭のSUVです。また、横滑り防止装置、ダイナミクス性能と安全性向上のために開発した4輪駆動システム「プロペラシャフトバイ ワイヤー」、そして最大10個のエアバッグを備え、世界的に最も安全なSUVの1つとなっています。

高効率かつダイナミックなドライブテクノロジー
ハイテクの連合体としてのMQB

クロスブルークーペは、技術的にはフォルクスワーゲンの新しいモジュラートランスバースマトリックス(MQB)をベースにしています。MQBでは、例えばすべてのエンジンの搭載方法を統一するといったように、モデルシリーズやブランドを超えた共通のパラメーターが確保されています。その一方で、モジュラーコンポーネントシステムにより、モデル毎にその個性を活かし最大限に実装されるよう、ホイールベース(クロスブルークーペでは2,980mm)、トレッド、車輪のサイズといったパラメーターの自由度も同時に提供されています。MQBの下で新しく開発されたモデルはすべて、従来型のガソリン/ディーゼルエンジンの他に、天然ガスを燃料とするエンジンや、ハイブリッドもしくは純粋なEVドライブシステムにも対応する設計になっています。

V6 TSIと電気モーターの効率的な協調作動
今回上海でお披露目するクロスブルークーペに採用されたのは、MQBのフロント&4リンク式リアサスペンション、電動パワーステアリング、220kW/299PSを発揮するEA390シリーズのV6 TSIエンジン、6速DSG(DQ 400 E)などです。それらが、車両のセンタートンネルに搭載されたリチウムイオンバッテリーや、フロント40kW、リア85kWの電気モーターといった電子コンポーネントと組み合わされています。

トップクラスの燃費
屈指の燃費と最高水準のドライビングダイナミクスを組み合わせることによって、最高時速236kmのスポーティーさと効率を兼ね備えたSUV、クロスブルークーペが誕生しました。すでにご紹介しましたように、世界でも最新鋭のプラグインハイブリッドシステム(V6 TSI+2つの電気モーター+デュアルクラッチギヤボックス+「プロペラシャフトバイ ワイヤー」)を採用することで、フォルクスワーゲンは、ヨーロッパの電気自動車/ハイブリッド車に対するR101 ECE基準に従って推定した場合、4輪駆動SUVで燃料消費量3.0リットル/100kmを達成しました。

素晴らしいダイナミクス
その驚異的な燃費効率にもかかわらず、305kWのクロスブルークーペは、素晴らしいダイナミクスを示します。車速ゼロから時速100kmまでわずか6.1秒で加速し、V6 TSIエンジンの最大トルクは1,800rpmからの低速回転で500Nmとなっています。電気モーターもまた威力を発揮します。クロスブルークーペの電気モーターは、フロントが180Nm、リアが270Nmです。エンジンと電気モーター両方の潜在出力を完全に出し切ったブースト時には、ドライブシステムの合計トルクは最大700Nmになります。

可能な限り、ゼロエミッション
クロスブルークーペには、「エコ」、「スポーツ」、「オフロード」、「EV」、「チャージ」の5種類の運転モードが用意されています。初めて運転する際のデフォルト設定は、従来型の「エコ」ハイブリッドモードになっており、駆動源は最適な形で活用されます。このモードでは、推進力としてできる限り電気モーターを使用します。またボタンを押すだけでスポーツモードになります。スポーツモードにすると、ドライブシステムの最高出力が得られます。この他に、上で述べたように、オフロードモード(4輪駆動に固定)、EVモード(ゼロエミッション走行)、チャージモード(バッテリーに充電)があります。

EVモード
クロスブルークーペは、備え付けのリチウムイオンバッテリーで、純粋なEVモードで最大33kmを走行することができます。このモードでは、最高速度は時速120kmに制限され、後車軸の85kWの電気モーターのみで推進します。純粋なEVモード走行では、クラッチを開放しV6 TSIエンジンをドライブトレインから切り離し、エンジンを停止します。バッテリーの充電状態あるいはその他のパラメーターから、TSIエンジンを使用する必要が生じると、エンジンはほんの一瞬でスムースに再びドライブトレインに連結されます。

バッテリーをセンタートンネルに搭載
純粋なEVモードでは、リチウムイオンバッテリーを構成する8個のモジュールのいずれかが、電気モーターにエネルギーを供給します。容量9.9kWhのバッテリーをセンタートンネルに搭載しました。フロントのエンジンルームに組み込んだパワーエレクトロニクスユニットは、約375Vの電圧レベルで動作し、バッテリーおよび電気モーターの高電圧エネルギーの流れを制御します。一方、DC/DCコンバーターが、車体の電気系統に必要な12Vの電力を供給します。電気駆動システムを搭載したからといって、車内スペースが制限されるようなことはありません。バッテリーは車外電源(230V)を利用して、あるいは走行中に充電することができます。
燃料タンクの給油口とバッテリーポートは、どちらもデザインにとけこんでいます。フォルクスワーゲン車ではおなじみですが、給油口は車体右側の蓋の下にあります。電気差し込み口のカバーは、反対側、車体左側にあります。ソケットは2つあり、1つは高電圧バッテリーの充電用、もう1つには電気機器を接続できます。このインターフェースによって(16A、230V)クロスブルークーペは非常時には発電機としても使用できます。

ボタン1つで充電モードに
センターコンソールの別のボタンを押すだけで、いつでもチャージモードに変更できます。チャージモードでは、走行中にガソリンエンジンでバッテリーを充電します。例えば、後で都市部の目的地をゼロエミッション走行する際に備えて、バッテリーを十分に充電しておきたい場合などに使用します。その他、個別の運転状況に合わせて、下記に挙げる種々の運転モードが自動で設定されます。

コースティングモード
ドライバーがアクセルペダルを緩めると、バッテリーが十分に充電されている場合には、エンジンと電気モーターがすぐにドライブトレインから切り離されます。これを「コースティング」といいます。この場合にも排気ガスは一切排出されません。

バッテリー回生モード
ドライバーがアクセルペダルを緩めたり、ブレーキを踏んだりすると、バッテリーがフル充電されていない場合には、2つの電気モーターは常に発電機として機能し、ブレーキから回収したエネルギーをリチウムイオンバッテリーに供給します。この際、TSIエンジンは停止し、ドライブトレインから切り離されます。

ブースト
スポーツカー並みの性能を発揮したい場合には、電気モーターがTSIエンジンと連動します。この連動を「ブースト」といい、クロスブルークーペでは4輪駆動となります。

「プロペラシャフトバイ ワイヤー」によるオフロードモード
オフロードモードを選択すれば、いつでも4輪駆動になります(これもセンターコンソールにあるボタンを押します。)。オフロードモードでは、バッテリーの残量が少ない場合、V6 TSIエンジンからエネルギーの供給を受けるフロントの電気モーターが発電機としてのみ機能し、後車軸の電気モーターに電力を供給します。後輪を駆動するためのエネルギーは、機械的にではなくケーブルによって伝達されるため、これを「プロペラシャフトバイ ワイヤー」といいます。オフロードモードで、バッテリーの残量が少ない場合でも4輪駆動システムが作動しつづけるのは、TSIエンジンがフロントの電気モーターにエネルギーを供給し、それによってリアの電気モーターを駆動するからです。

TSIエンジンによる走行
ガソリンエンジンのみで推進する場合には、クロスブルークーペは純粋な前輪駆動車となります。この場合でも、ターボチャージャー付き6気筒エンジンと直噴を組み合わせた省エネ技術により、クロスブルークーペは非常に優れた燃費性能を発揮します。この他にV6 TSIエンジンの効率のよさを表す数字は、「ハイブリッド燃費」と呼ばれるものです。これは、ヨーロッパのR101 ECE基準のサブサイクルで測定します。このテストでは、実質的にTSIエンジンだけで走行するように、バッテリーは未充電の状態で走行します。このテストの結果は、複合燃料消費量6.9リットル/100kmと、素晴らしい燃費性能を示しました。




主要諸元
• モデル名:
CrossBlue Coupé(クロスブルークーペ)

• モデルキャラクター:
最大5人乗りTSIプラグインハイブリッドSUV

• ワールドプレミア:
2013年4月20日、上海

• 燃費(予測値:NEDCプラグインハイブリッドモード):
3.0リットル/100km

• パフォーマンス:
最高速度236km/h EVモード最高速度120km/h

• 諸元:
全長4,889mm、全幅2,015mm、全高1,673mm トレッド前/後1,713mm/1,713mm

• 車重: 空車重量:
2,220kg(バッテリーシステムを搭載したコンセプトカー)

• ドライブユニット/出力/トランスミッション:
V6 TSI 220kW 電気モーター:前40kW、後85kW システムパワー(TSI+バッテリー):305kW 6速DSG

• バッテリー:
8リチウムイオンモジュール、バッテリー容量9.9kWh

• ドライブトレイン:
FWD (TSIおよびフロント電気モーター駆動)
4WD (TSIおよび前後電気モーター駆動)
RWD (リア電気モーター駆動)

• ドライブモード:
エコモード、スポーツモード、オフロードモード、EVモード、チャージモード


※TDI、TSI、DSG、Twinchargerは、ドイツまたは他の国におけるフォルクスワーゲンAG またはフォルクスワーゲングループ各社の登録商標です。
※燃料消費量および性能に関するデータは2013年4月現在の予測値です。
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