アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

ケルトの黄泉比良坂

2007-12-10 06:42:09 | 時代のおわり
◎冥界からの逃避行

醜い姿を見られたイザナミが、醜女にイザナギを追わせたのとそっくりなエピソードが、ケルト神話にもある。

貧しい寡婦の乞食の子ちびのピエールは、大人になったので、母親に、悪魔の召使になるように言われ、職探しをしていたところ、裕福なみなりの騎士(悪魔)に出会った。

騎士の馬を追いかけて、ちびのピエールは、大きな城にやってきた。そこで彼は、四つの鍋の下の地獄の火を絶やさないことと、室内を掃除すること、痩せた白い牝馬を日に二回、棒で思い切りたたくことなどの仕事をいいつけられた。

さて四つの鍋の中には、それぞれ父や祖母や名付け親が入って苦痛を訴えたので、地獄の火をかきたてるのを手加減した。牝馬のことはかわいそうに思い、棒で叩かずに燕麦やシロツメツサを与えたりして世話をした。

まもなく悪魔には手抜きをしたことがばれたが、ちびのピエールは、次からはもっと注意をすると言い逃れた。

翌日、牝馬は、「自分が王女であり、罪のために変身させられたので、彼女のいうとおりにして、自分と他の者を自由にしてほしい」と懇願した。

牝馬に頼まれたとおり、ピエールが泉に頭を突っ込むとピエールの頭は金色になった。
次に馬櫛とたわしと手桶を持ち、牝馬に鞍をつけ国境を目指し全速力で駆けだした。

すると悪魔が姿を変えた黒雲が追いすがっているのが見えたので、まずたわしを投げた。するとたわしはその毛の一本一本が大木に変わり、黒雲をその枝でぼろぼろに引き裂いた。

しばらくすると炎と稲妻に姿を変えた悪魔が見えたので、手桶を投げた。すると手桶から水が流れだし巨大な川ができた。これに橋をかけるのに手間取る間、ピエール一行は逃げることができた。

しばらくすると巨大な黒い犬に姿を変えた悪魔が追いすがろうとするのが見えた。そこで馬櫛を投げると、広大な湿原が現出し、黒い犬は足を取られ、長い叫び声を一声放ち、湿原に沈んでいった。

こうして牝馬とピエールは国境を超えることができ、牝馬は高貴な王女の姿を取り戻した。

黄金の頭部を有する者が、けがれ多い冥界から脱出する話である。仏教十界説でも、チャクラの構成でも下の方は地獄になっている。仏界または、頭頂のサハスラーラ・チャクラに到達するためには、3つの大きな障害をやり過ごす必要があることを象徴的に述べているということだろう。

そして舞台は死の世界なので、死の世界の修行法であるクンダリーニ・ヨーガの話。クンダリーニ上昇過程を、冥界からの逃避行の形で伝承させようとする意図の下に、古代の賢者がこの話を伝えたのだろう。


    1日1善。1日1クリ。



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