アヴァンギャルド精神世界

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元政上人 心を入れる所作

2015-04-28 05:24:00 | マントラ禅(冥想法7)
◎整っていない所作などない

元政上人(1623年生)は、江戸時代に京都深草で活躍した日蓮宗の僧。姉が彦根城主井伊直孝の側室であった事が縁で、城主の近習に取り立てられたが、後に洛中妙顕寺に入り、出家した。日蓮宗ながら他宗を批判する折伏主義をとったのではなく、内省・観心を重視したことから仏教各宗の僧と交流が広かった。

彼の日記から。
元政が草紙を作ろうとして紙を折っていると、ある僧が手伝いましょうと言ってきた。元政は、「これも修行である。心からひずまないようにすれば、ちゃんとしたものができるだけでなく、心も正しくなる。大体心を入れず手だけをもってすることは、これに限らず美しくないものである。

戸の開けたても鳴らないように気をつけ、履物を脱ぐのも曲がっていないようにするは、見栄えをよくするだけのことではない。心を修めるためである。

(中略)

心を入れてやるべきである。およそ何事も修行にならないことはない。物を二つにするは皆根本に基づかないゆえである」

最後の文の、物を二つにするとは、あなたと私の区別がないこと、主客一体、男女の別がないことなどと同じ。

根本に基づく行住坐臥を行うために挙措一つ一つに心を入れるというのは、未悟の立場から語っている。まだ世界は逆転していないのである。

悟ってしまえば、挙措も自ずから整う。整っていない所作などないという。禅ではこの違いを六祖慧能と神秀のエピソードなどで示している。
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