アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

トレヤ、ケン・ウィルバーの魂の伴侶

2019-04-14 05:14:16 | 只管打坐
◎トレヤの身心脱落

トレヤは、40歳くらいで、右腕のリンパのガンを摘出した後、一日に10時間も自分の呼吸を見つめ続けるというヴィパッサナーを10日もやった。9日目には、彼女はガンを恐れない平成な境地にあったが、その状態を続けられるかどうかに不安を抱いていた。

トレヤが問うて、ケン・ウィルバーが語る。
『「意識がただただ外へ拡大していく体験がずっと続いてるわ。自分の心と体をひたすら見守ること、言い換えれば、思考や感覚にただ注意を向けるということから始めるんだけど、それから心と体が消えうせたみたいになるのよ。そして、自分が、よく知らないけど神とか宇宙、もしくは高次の自己か何かとひとつになるのよ。素晴らしいわ!」

「それを神、宇宙、あるいは真我と呼ぼうが、本当にどうでもいいんだ。道元禅師は、師が耳元でこうささやいたときに悟ったんだよ。『心身脱落!』って。君の言うように、分離した心身への同一化がただ落ちるって感じ、そんなふうに感じるものなんだ。それがぼくに起きたのは、ほんのわずかな回数だけど、とてもリアルな体験だと思っている。それに比べれば、自我なんてまるで非現実的だよ」』
(グレース&グリット/(上)愛と魂の軌跡/ ケン・ウィルバー/春秋社P169-170から引用)

ケン・ウィルバーが、トレヤに初めて出会った時、二人とも何度も生まれ変わりながらお互いを探し求めていたという奇妙な感覚に襲われた。これぞ魂の伴侶。

魂の伴侶に出くわすチャンスは一生のうち何度もないらしい。

トレヤはやがてガンで早逝し、『ワン・テイスト』には、ケン・ウィルイバーが毎日只管打坐を繰り返しながら2、3年毎日一人で泣き暮らしていたという述懐が出てくるが、その原因の一つがこれではないかと思う。

世の女性の大半が感じているように、異性への愛の純粋性と強さは、この時代相当に軽んじられている。だが、それは繰り返される輪廻転生のシナリオの中で、極めて重要なプロットとして存在し得る。

ケン・ウィルバーもトレヤも十分に覚者だが、相思相愛の彼らにしてこの悲劇的ドラマが起こるし、相思相愛でない場合でも、人生上に決定的な方向付けを与えてしまうロマンスがあることは、皆知っているものだ。


身心脱落とは、『分離した心身への同一化がただ落ちるって感じ』だそうだ。落ちるって感じがあるから脱落なのですね。
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