アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

空海の死

2018-10-19 03:28:45 | エクスタシス 夢の夢なる
◎肉体を残す

空海は、亡くなる三年前から、五穀断ちをしている。832年12月12日に「深く世味を厭ひて、常に坐禅を務む」となり、五穀を食べないで、メディテーションだけをやる状態となって、残り2年ほどを過ごすのである。

こうして冥想三昧の2年が経過し、835年の正月に水や飲み物も受け付けなくなった。困惑した弟子たちは、なおも水や飲み物を勧めるが、空海は、「やめなさい、やめなさい、人間の味を使わないで下さい」と峻拒する。

十万枚大護摩供でも、断水七日が限度であるが、空海は3月21日に亡くなるまで、凡そ2か月、これを続けるのである。

熟達したクンダリーニ・ヨーギは、肉体を変成して「霞を食べて」も生きられるものだというが、水分をとらなくなる正月の時期には、既にそういう肉体に変成し終えていたのだろう。

あれだけ超能力を使いこなせる空海のことだから、肉体の変成などはお茶の子だったのだろう。最後の数年を冥想に生きたのは、一流の神秘家として当然の生き方だったのだろう。列仙伝などの仙人を思わせる行状ではある。既に肉体に執着なく、アストラルな生き方が中心になっていたのだろうか。

3月21日に右を下にして亡くなるのだが、空海としては、肉体を残す死に方を選んだということになろう。水分も取らずに生きられるのだから、やろうと思えば屍解もできただろうが、殊更に肉体を残して死んで見せたところに、空海の意図を感じる。
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