アヴァンギャルド精神世界

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チベットのど青鳥の物語

2009-12-20 07:44:10 | 密教
◎インドの森から宇宙へ

チベットでは、かっこうのことをのど青鳥と呼ぶ。

のど青鳥の物語は、インドのベナレスの王子ダルマナンダが、別の身体の中に意識を移す術を用いてかっこうの身体の中に入り込み、かっこうの聖者として一生を過ごすことにした。一方ダルマナンダ王子の側室に関心のあった友人のラガナナは、ダルマナンダの意識がなくなって空っぽになった身体に易々と入り込み、以後ダルマナンダ王子としてこの世を過ごすことになった。

仏道の修行の進んだ「かっこう」のダルマナンダ王子は、強力な行者の力を借りて、鳥の中でも飛び抜けて素晴らしい心の持ち主であったプラカサヴァンの意識を王宮にある自分の肉体の意識に移しかえる術を行った。

この結果王子の肉体を占拠していたラガナナの意識は弾き飛ばされていずことも知れない境域に飛ばされた。

かっこうの王子は、かっこうの身のままで、かっこうの聖者として一生を終えた。

というのがその粗筋。


肉体の上に他の意識を移しかえようとするのは、クリシュナムルティの身体にマイトレーヤ(弥勒菩薩)の意識を乗せようとした企てが有名である。これは結局実現しないままに終ったようだが、インド、チベット方面では古くから知られている手法なのだろう。

洗脳の中には刷り込みによる虚偽記憶を創作しようとする方法もあるが、虚偽記憶も何年かすると剥離することがある。虚偽記憶の賞味期限は短いのだ。これの延長線上に他の意識を肉体に乗せるというやり方があるのだろう。いわば窮極の洗脳である。これが成功すれば虚偽記憶よりは、移入された意識に対する肉体の拒否反応は出にくいのだろう。

アストラル体を乗せるのだろうか、メンタル体を乗せるのだろうか。クンダリーニのエネルギー・コードを付け替えるということなのだろうか。

人間は若いころのことは老年になってもよく覚えているものであり、思春期以前に学校教育などで刷り込まれた虚偽記憶の有効期間は長い。だから教育というものは、用い方によっては恐ろしいものである。

国を挙げて戦争をする体制に持ち込もうとした明治政府は、まず政治(明治憲法)、軍事(軍人勅喩)、教育(教育勅語)を軸にして体制を整えていった。特に教育もしっかり軸に据えていた。NHKの連続ドラマ「坂の上の雲」がそうした走りでないことを祈りたい。

鳥は、聖典では、人間としての輪廻転生を卒業した魂が乗る次の乗り物として表現されることがある。この物語では上空を飛ぶ鳥たちだが、他の惑星を舞台にする鳥であってもまったく不思議はないように思う。




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