アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

鍾離権

2018-08-12 05:16:54 | 道教
◎敗戦後に流浪す

鍾離権は漢代の大将軍。チベット軍(吐蕃)との戦闘に敗れて、深山を彷徨していたところ、頭髪を振り乱し草の葉を綴った服の怪しい山僧が現れ、彼になれなれしく言葉をかけ、一緒に六里ほど行ったところある山荘に至った。ここは昔東華先生が修行して仙道を得られたところだから貴殿も休んでいった方が良いと言うとかき消すようにいなくなった。

鍾離権が山荘に近づくと、白鹿の衣を着た一人の仙人が近づいてきて、『貴殿は漢の大将軍鍾離権ではないか。なぜそんなところに立っている。早くここに入って来ないか。』と言って門内に引っ張るように入らされた。

仙人は彼をいろいろ手厚くもてなした上に、長真訣と金丹火候の法と青龍剣の使用法を授けた。

※東華先生
中国の神話上の仙人。西王母に対応する。西王母が女仙を統率するのに対し、東華先生(東王公)は男仙を統率する。
※長真訣:不老長生の秘訣か。
※金丹火候:内丹

慮外の歓待を受け、仙術の奥義を伝授され、謝してこの山荘を出ると、不思議や山荘も仙人も忽然として消えた。


食料事情が厳しく、現代中国と同様に思想犯の取り締まりが厳格な漢代だったのだろう。
また内丹とか不老長生といっても何のことか想像もつかない人々に、内容を詳述することは百害あって一利なく、呂洞賓の師匠鍾離権であっても、こんな平板なエピソードしか残さないのが中国風ではある。

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