アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

夢窓疎石が禅に向かう

2007-08-19 09:08:55 | 丹田禅(冥想法8)
◎残酷な出来事との出会

夢窓疎石は、最初真言密教を学んでいたのであるが、18歳で東大寺で受戒。19歳の時に、学んでいた天台の講師が病となり、非常に取り乱した有り様で死んでしまったのを目の当たりにした。

そこで夢窓は、亡くなった講師の博学は、臨終にあたって一文字も役に立たなかったと見て取った。そこで、今までの学問が何もならなかったのではないかと疑いを持ったのであろう、夢窓は、百日の懺法(罪過を懺悔するために修する法)に入った。

満行まであと三日となった夜に夢を見た。夢の中で、夢窓は人に導かれ、唐代の禅僧、疎山と石頭に相見することができた。その人が、その寺の長老に言うには、「この僧はわざわざここにやってきて聖なる像を求めているので、できれば聖像をあげてやって下さい」。

そこで長老が夢窓に軸を手渡し、その軸を広げてみると達磨の半身の像であった。この夢によって、夢窓は、教外別伝の禅に一生を懸けることを決意した。

夢窓も4歳で伊勢から甲斐に移住して、まもなく母と死別したと言われ、そのPTSDを抱えたままの発心だったのではあるまいか。一生懸命教学の習得に邁進していた矢先の講師の非業の死と、夢窓を追い込む不条理劇のあら筋はきちんと仕上がっていた。


    1日1善。1日1クリ。


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