アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

千利休の悟境

2006-04-03 06:00:47 | 丹田禅(冥想法8)
◎西江の水

千利休の悟境は、大徳寺の古渓宗陳が、最近では利休ほど坐れる者はいないとほめていることからしても、そこそこのものであったことが知れる。

ただし利休は切腹に先駆けて、自分の財産を生前分与しているが、その中に塩魚の販売権や物資の保管輸送の利権、貸地代などが含まれており、自らは汗を流さず、利益を上げるという求道者としては最も忌むべき生業が含まれている。このように商人的な生業を捨てられなかったところを見ると、出家しない居士としても決して徹底してはいなかったことが想像されるのだ。

さて利休は、 古渓和尚から西江の水の公案をもらってそれを透過したことになっている。西江の水の公案とは、中国唐代の馬祖道一禅師が龐居士に与えたとされる公案。

この公案は、次のようなエピソードである。
ある日、龐居士が、馬祖禅師に「万法と侶(とも)たらざる者とはどんな人ですか」と問うた。」
すると馬祖は、「お前が西江の水を一口に吸い尽くしてきたなら言ってやろう」と答えた。
すると龐居士は、聞くやいなや大悟し、無為を学び、心空及第して帰るの偈を作り、呈した。

利休は、この公案を透過したが、 その心境を表明する偈はない。あろうことか、公案透過にあたって道号「抛荃斎」をもらい、更に後に道号「利休」を頂戴しているが、その道号をもらったことに感謝状を書いている。この公案を透過するほどならば、道号や、一片の紙切れが何の価値もないことを知っている。一休などは、印可状(悟ったことを証明する師匠の書面)を焼いたりしているほどなのに。

目次
    1日1善。1日1クリ。

利休/孤舟載月


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6 コメント

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tracback サンキュ~です! (☆雅☆)
2006-04-04 18:44:07
素敵な世界・・・・驚きです★

とっても、勉強になりました!!
☆雅☆殿へ (湖南)
2006-04-04 20:37:49
とりあえずTBさせていただきました。

意外に利休に関心のある方が多くて驚きました。



コメントありがとうございました。
一条戻橋に利休の木造と生首 (iina)
2006-05-11 15:06:45
大徳寺で利休と秀吉が対座した書院から枯山水の庭が素晴らしかったです。

茶道は、

ありのままにお茶をたのしむということで、黄金の茶道具であろうと構わぬと処した利休に軍配。

iina殿へ (湖南)
2006-05-11 20:21:29
コメントありがとうございました。



生前に自分の木像を造らせると寿命が縮むとか。

貴人しか、像を造らせるようなことはないでしょうが、利休もやや慢心があったかもしれません。



秀吉のような天下人に、三畳、二畳の茶室にも広大な宇宙があるというインスピレーションを与えたという利休の功績はあると思います。

千利休 (iina)
2006-10-05 13:35:30
ひさかたぶりです。前にこんな話を読みました。

荒れていた大徳寺を、一休さんが堺の商人に頼んで援助を受けたのが、寺と堺商人との結びつきだったようです。

堺商人である利休の時代に、その恩に報いようと木像を山門に安置。利休に反感をもつ秀吉の家来にちくられたのが実体らしいです。利休にすれば、有難た迷惑な話です。

そして利休も秀吉との確執から謝れば許される罪を男の一分を貫き死に赴いたとされます。

一条戻橋を検索して、ふたたび此方に誘導されました。
iina殿へ (湖南)
2006-10-06 06:03:02
お久しぶりです。



なんだかんだ言っても、悟り切れないポジョンでないと現実での経済とか政治はできないもののようですね。

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