アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

不躾に物をねだる

2019-10-01 05:34:18 | 丹田禅(冥想法8)
◎謙虚・謙譲など思わない学生

清貧、無欲を奉じる真面目な修行者には、物をねだるという発想はない。饗応を受けたり、プレゼントをもらうにしても、独特の細かいルールがあり、それを守って生きているものだ。

かの120歳まで生きた唐代の禅僧趙州は、超有名師家ではあったが、自室に食器を置く棚もなく、椅子の脚は折れていたが、別の棒を添えて縛って使っていた。更に近隣の人が食事をねだりに来ることもあった。

こうした中、ある科挙を目指す学生がやってきた。
学生『仏は衆生の願いを退けないというのは本当ですか』
趙州『本当だ』
学生『それでは、和尚の手にしている拄杖(しゅじょう:つえ)を頂戴したいのですが』
趙州『君子は人の好んでいるものを奪わないものだ。』
学生『私は君子ではありません』
趙州『わしは、仏ではない。』

これでは、ほとんど無駄話に堕している。

愛があれば他人からものを奪うことなどできなし、いわんや他人を殺すことなどできない。そういう趙州から拄杖を奪おうという不心得者のこと。このような問答をしかける時点でアウトである。

言論の自由、思想の自由、信教の自由の名の下に、謙虚、謙譲はなりを潜め、欲望を掻き立てるプロパガンダ全盛の時代。SNSもマスコミも触れれば洗脳・マインドコントロールされることになる環境で、正気を保っていくことに努力を要する時代である。

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