アヴァンギャルド精神世界

冥想により、限りなき知性と底知れぬ優しさを。そこに次の時代が・・・。この世はドリームでもあり、リアルでもあり。

ラスプーチン

2008-01-19 07:35:30 | 時代のおわり
◎古代ロシアの神

ラスプーチンは若い時に一子を得た。彼は、この子供を溺愛したが、6か月目でその子を失った。このことをきっかけに死と愛について悩むことが多かったのだろう。若きラスプーチンは一冬を聖典を前に考え込んで過ごした。

そんなある日、ラスプーチンが畑を耕していると、聖母マリアが空に出現し、彼に手で合図をし、何かを語りかけるようだった。そこで彼は聖母マリアが示現した場所に十字架を立て、帰宅して家族のそのことを語った。

ラスプーチンについて伝えられる神秘体験は、これだけなので、本当はもっと深い何かがあって、本人が肝心なことを他人に語ってはいないかどちらかだと思う。

というのは、ラスプーチンの役割というものは、ロシア帝政最後のロマノフ王朝のできる限りの延命であったように思われるからである。

実際に皇帝に直接影響力を持つラスプーチンは、1909年の戦争を回避させ、1912年のブルガリア、セルビア、トルコ、オーストリア間との戦争勃発を回避させる上で重要な役割を果たした。

またラスプーチンの有名な予言で、「私が生きている間は、皇帝は安泰だが、私が死ねば皇帝陛下は玉座と生命を共に失う」というものがあり、ラスプーチン自身がロマノフ朝に殉じる立場であることを自覚していたようなふしがうかがえる。

金には恬淡としており、ラスプーチンは、有力者からずっしりとした札束の賄賂を中味を数えないで受け取って、すぐその次に会った貧しい老婆から生活が苦しいのでと金の無心をされると、受け取ったばかりのその札束をそのまま老婆に渡す程であった。昨今の日本の政治家では考えにくい行動パターンではある。

国民全体のある程度の成熟が進まないところで、帝政崩壊という大きな政変があると何度も政治的な揺り戻しがあり、歓迎されない悲劇が沢山起こる。そのため、帝政崩壊が不可避であれば、崩壊の時期をなるべく先延ばしすることが国民全体のためになるという方針があったのだろうと思う。

覚悟が充分にできていないところでの切腹は、しばしば見苦しいものであるように、ロシア革命のように大きな犠牲を伴う変革を迎えるには、国民意識の充分な成熟が必要なものであるということを知っていたのだと思う。

金には恬淡で、自分が権力闘争の真っ只中にあり、暗殺される危険が高いことを承知しているにも係わらず、その動きは無私でひたすらロマノフ朝の延命に沿っていたように見える。

念力や催眠術が使える、予知能力がある、病気や怪我を神秘パワーで癒すことができる、だれかれ構わずセックスしたなどと、敵も批判も多い人物だったが、全体として見れば、古代ロシアの有力な神が転生して、国家危急の秋に登場して来て、活躍したようなものではなかったろうか。

    1日1善。1日1クリ。



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