最近ちょっと思うこと。
常軌を逸する事件が頻発したりして、
人の心のあり方がおかしくなったとか、
学校教育が悪いからとか、色々言われたりしてますね。
思うに、『歴史』という学問がおざなりになっているからなんではないかと。
もっと真剣に歴史を学ぶことができれば、少しは変わるかもって思います。
でも歴史って、暗記するだけの科目って位置付けで軽く扱われてますよね。
ちょっと言いたいのは、歴史は暗記科目ではないということです。
歴史上のある現象について、その現象に至った理由・背景というものを学び、
また想像する学問です。極めて論理的・科学的な学問なんです。
そしてそれは、我々人間が行ってきたことの積み重ねです。
過去を論理的に見つめることで、現在・未来についてのヒントがあり、
それらを論理的に想像することができるのです。
つまり、物事を論理的に捉えることのトレーニングになるのです。
例えば「1789年フランス革命が起こる」なんてことを覚えたところで役に立ちません。
なぜフランス革命が起こったのか、どういう背景で至ったのか、
そこを学び理解することが大事なのです。
そしてそれは、今世界で何が起こっているのか、なぜ起こっているのか、
そして今後どうなるのかということを想像、理解することのヒントになるはずです。
未履修問題の時も、世界史はないがしろにされてました。
歴史という学問を軽視する昨今の学校教育には、
甚だ疑問を持たざるをえません。
その生徒が今後の人生を送る上での、
極めて大事な素養を養う機会を奪っているのではないでしょうか。
生徒の人生にとっても、社会にとっても大きな損失であり、
想像力の希薄な短絡的な人々を多く生み出すことになるのではないでしょうか。
ゆとり教育の見直しとか、教育再生委員会の活動とか、
或いは教育基本法の改正とか、色々と試行錯誤されているようですが、
論理的思考能力や想像力を育成するためにも、
歴史教育の意味というものを考え、討論し、盛り込んで頂きたいと熱望してます。