長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

にほやか

2021年10月06日 09時09分31秒 | 折々の情景
 旧暦長月の朔日来る。
 先週末のこと、関東を直撃するかと危ぶまれた台風が逸れて、天然の気まぐれな烈しき気性に障らずに済んだ嬉しさに、つい習い性となった東に向いてる窓を開け~♪ 未だ成虫にならざる様々な生育途上形態のアゲハチョウたちのご機嫌を伺いながら、檸檬樹に水を遣っておりますと…
 不思議やな、甘き香りがいずこからともなく…

 どう考えてもおかしい…が、つい先月咲いたキンモクセイの淡い香りがいたします。
 その日は深く考えるいとまもなく、慌しく仕事に出掛けてしまいましたが、翌日もやはり、金木犀の香りが匂ってまいります。
 はて、どういうことなのか、もう哀惜の情を抱きながら毎年別れる金木犀のシーズンは過ぎたはずであるのに、世の中にはまだまだ謎が多い…お隣の柔軟仕上げ剤の残り香か何か??
 …などと、悲しいかな俗人は世話っぽい発想にて落着させようと試みましたが、なんと何と。

 次の日、所用にて偶々乗り込みました訪問先のコミュニティ循環バスの車窓から、住宅街の門々に植えられた庭木のキンモクセイがたわわにオレンジ色の花を咲かせているさまを垣間見ることが出来ました。
 この三日というもの、ふとした折に香ってくる匂いの正体の謎に気を取られていたのですが、解決してよかった、よかった。

 …しかし待てよ、金木犀が同じ月のうちに二度花を咲かせるなどという現象は起きるものなのでありましょうか???
 返り咲き、という言葉がありますが、あれは時節を違えて春のものが秋咲いたり、冬咲いたり、要するに咲かない季節に再び咲くことを申しましょう?
 これは、ひと月の間に二回満月が出現するブルームーンなどと同じく、オレンジフラワー(…斬新さが足りない)とでも名付けられるような珍奇な現象なのではあるまいか…

 さてさて、20世紀の昔なら大宅文庫へ駆け込み、万巻の書籍・雑誌のデータベースにお縋りするしかなかったのですが、モバイル端末に「○×☆🌀▲◆…」ほにゃほにゃっと気になったことを囁けば、たちどころに疑問が氷解するというシステムが2021年の私にはございます。ありがたや…
 (そういえば、守屋浩のありがたや節…という映画>タイトル失念…を昔観たことがありましたが、愉しい歌謡映画でした。豊川稲荷にお詣りしたくなります)

 うかがいますれば、金木犀は二度咲きすることがあるらしいのです。
 しかし、この世に生を享けて60年弱、1シーズンに金木犀の香りをそうたびたび感じたことは無い、そうでなきゃ、金木犀の香りとの逢瀬を行く初秋に重ねて、そんなに惜しむはずもない…と思ったりもするのでした。
 令和3年の秋は相当に珍しい気象状況なのではないでしょうか…。





 令和三年長月朔日の早朝、西の空、東の空。





 ベランダには二羽、どこかしらには二羽サナギが居て…



 レモンの樹には新たなる四天王。



 卵で冬を越すのかとひっそりと様子をうかがっておりますが、今日も暑くなりそうな………



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