長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

檸檬樹の下にて

2023年03月08日 23時23分29秒 | 折々の情景










 二月も末から、日中は20℃を超える日があったりして、思い思いの場所で越冬しているサナギたちの動向が気懸りで、植木の手入れをするつもりで枯葉を捥いでいる手がうっかり羽化した蝶の翅を摘まんでしまった夢を見た。











 こう気候がよいと木の芽も莟も…蛹虫だって気が早い。
 檸檬の摘果をどうしたものか迷っていたところ、ビアブランカ種の枝に新芽が出てきた。
 一方のユーレカ種には新芽がない。実を為す重労働に腐心する余り、新葉を育む余力がない為かもしれない。



 令和5年が明けて怒濤の如き2箇月が往き…明日本番の演奏会が過ぎればもうあと一つ。
 とても気になっていた、昨シーズンのレモンの種から芽吹いて、寄せ植えになっていたままの苗を、一鉢ごとに独立させん…と植え替えたついでに、令和4年度産の檸檬を収穫することにした。



 如月の望月が西の地平に沈んだ朝、ワームムーンの月の色を宿したレモンたちを思い切りよく。
 昨年は4つほどだったのが今年は8つ穫れました。
 ありがとう。



 S町の悉皆屋さんへ手入れものを届ける道すがら、今年初めての黄蝶に出逢った。
 羽化してほどなくだったのか、いつにも増してふらふらフワフワとアスファルトの横丁を漂っていった。

【見出しの写真】
レモンの大きさ比較の為に本を、と、傍らに偶々出ていた円地文子編・作品社刊『日本の名随筆6 庭』を置く…いや待て、文庫本でなくては分かりづらいでしょう、で、
和井内会のメンバー松坂健さん著・盛林堂ミステリアス文庫『海外ミステリ作家スケッチノート』。
2冊だけだと寂しいので、いち早く求めた甲斐荘楠音(かいのしょう・ただおと)の展覧会の図録を加えて。京都国立近代美術館で現在、開催されていて、東京にも巡回するらしいのだけれど、待ちかねて。
コメント
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