国家の品格 その2

ホリエモン容疑者に対する小泉首相の昨夜のコメントは、一国の宰相としての「品格」をまるで感じさせない、典型的な幼稚園児の言い訳のような印象を持った。

政界における重大な潮目の変化が起こっていることを如実に示すものだ。ついに(ようやく、やっと!)「奢る平家」の敗走が始まった瞬間と言えよう。富士川で平家を大混乱に陥れた水鳥の羽音も、平常心で聞けば何ということもなかったはずだ。

以下、asahi.comから引用:
小泉首相「メディアも持ち上げた」 堀江容疑者支援で反論(2006年01月25日07時41分)

 小泉首相は24日、自民党が昨年の総選挙でライブドアの堀江貴文前社長を支援したことについて、「不明だと言われれば、それまでですけどね。持ち上げたと言っても、無所属で落選したんだからメディアより有権者は冷静だったんじゃないですか」と語った。そのうえで「あのメディアの持ち上げ方、何ですか。自分の持ち上げ方を棚にあげて、改革まで私の責任と批判している」と反論した。首相官邸で記者団に語った。
(引用終わり)

こんなにディフェンシヴな小泉首相のコメントは珍しい。(そういえば、森前首相は、毎日こんな感じのコメントで、マスコミの格好の餌食となっていた。)
もはや、「突っ張れない」情勢なのだろう。頼みの女房役・武部イエスマン・ザ・グレイト幹事長も四面楚歌・・・。

ホリエモン容疑者を選挙戦に最大限に利用しようとしたことは周知の事実。彼が公認候補でなかったことは、自民党にとって不幸中の幸いだったのだ。品格なき政治家によって、品格なき政治が行われ、品格なき国家となってしまった。そのことを、率直に反省し、謙虚に出直すことが求められていると思う。

私自身、襟を正して、座右の銘たる西郷南洲翁遺訓を、今ひとたび胸に刻もう。
「命もいらず名もいらず。官位も金も望まざ る者は御し難きものなり。然れどもこの御し難き人にあらざれば艱難をともにし国家 の大業は計るべからず。」
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