長生き日記

長生きを強く目指すのでなく良い加減に楽しむ日記

610 ウスカワマイマイ16 ラビュリントス

2018-06-10 21:13:23 | 日記
  小さなウスカワマイマイの放流場所はちょっとした植え込みで良いはずで、そんな場所は無限にあるのだが、どこでも良いようにも、どこも駄目なようにも思ってしまい迷う迷う。東京の植え込みの多くは土壌が乾燥しているのでせめて雨の日には濡れるところが良い。例の親世代がいたところはビル前のとても狭いところだが、管理人さんがときどき水をまいてくれるなんてまった恵まれた場所だ。道路際にも植込みはたくさんあるがタバコを投げ捨てられるところはダメだろう。また、マイマイは雨や濡れた日に喜んで動きまわり遠出を志す。そんなとき植込みの外でても、人が踏みつけ自動車に轢かれるので脱出・新天地定着はものすごく難しいのではなかろうか。
  だから、脱出したくてもできない、脱出したつもりでも元に戻ってしまう迷宮のような構造があるいは最善なのかもしれない。人間にはわからないがマイマイには迷宮のように作用する植込みとはどんな構造だろうか、なんて考える野も楽しい。とにかく放流個体が出来るだけ死なずにいて、出来れば子孫を残し、それほど遠くない将来に、たまには、東京の子共たちにに見つけられ、あるいは物好きな大人にも見つけられ、繁栄はしなくても良いから長生きしてもらいたい。時のままに。

・ 光陰に裏切られむか塞翁に馬あるも鬱馬なきも鬱  坂井修一『ラビュリントスの日々』
・ 激流に呑まるるごとく滅びたる言葉しづかに忘れ去るべし