長生き日記

長生きを強く目指すのでなく良い加減に楽しむ日記

365  追悼:佐竹研一さん

2016-12-19 21:34:48 | 日記
 昨日FBルートで訃報が入った。佐竹さんは僕と同年で陸水化学分野が専門で、45,6年前から少しづつ互いの存材を知り合ってきた。十年ほど前には、同じ大学学部の同僚として5年間ほど先隣に研究室を並べていた。僕は定年前に辞めたのだが彼は70歳まで務めたのだろうから昨年初めの退職か。酸性湖の研究で学位をとったが、そういうメインの研究とは別に他人が目を付けないことを知らべようとするユニークさを信条とした方だったと思う。冬の夜に道路の水たまりがどういうふうに凍っていくかを観察して、「Nature」の表紙を飾ったというのも自慢だった。ちょっとした小さな実験観測装置を作って、「佐竹式」と呼ぶ、呼ばれるのが好きだった。湖水や海水中のDIC(溶存無機炭素:炭酸・重炭酸イオンや溶存CO2)の測定のための酸性化追い出し装置はずいぶん長いこと重宝させてもらった。研究者仲間同士よりは、街のおばさんがやっている小料理屋でひとり飲むのが好きだったようだ。長いこと国立の研究所に勤めた後、大学生を教えることになり、厳しかったが学生には慕われたようだ。
 個人的に付き合っていなかったので知らなかったが、がんの進行が早かったのだろうか。まだまだ活躍されるべきだったのだろうにまことに残念である。同い年だとこたえるなあ。安らかにお休みください。