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「24時間しかない」との後藤氏映像を伝えながら「ヨルダンはイスラム国に強い立場」と迷妄を放送するNHK。

2015-01-28 00:44:55 | イスラム

後藤氏の画像と一緒に、音声も含んだ内容が公開されました。

要はヨルダンにいるイスラム原理主義者の死刑囚との交換を求めるものです。

イスラム国が捕らえている後藤さんとヨルダン政府が捕らえている死刑囚サジダ・リシャウィ死刑囚との交換

そして明確になっているのは、日本政府がヨルダンに圧力をかけて交換させろと伝えていること。

ここでイスラム国に捕らえられたパイロットの殺害予告も出ています。

猶予時間が、ヨルダン人パイロットが短く、後藤氏には24時間しかないということです。

日本政府ができることは少なく、ヨルダン政府に頼み込むこと以外にできることはありません。

こうなってくると、日本政府は、さらにヨルダン政府を動かすことしかありません。もちろん、ヨルダン政府はヨルダン人パイロットの救出を優先させますから。

今回の要求を見ていると、お互いの救出可能性はリンクしている状態だと思います。

ただし、この話は、この流れだと日本政府的には、ヨルダンに頼み込み、ヨルダンに後々、そうは言わずに、見返りをおこなえばよいだけですから、日本にとってはメンツも立つ可能性が高く、やりやすい状態です。

裏裏のその後のお金で解決する可能性があるということです。

理想論でなく、現実の解としては、まだしも楽な方向です。

これも対応できないのとすると、日本の外務省は実行能力としてそもそも何をしているのか、何ができるかと僕は思います。こういうことも含めて、実は中東の親日的な国に、常日頃から、お金を渡しているのですから。ヨルダン政府高官に誰がきちんとルートを持っているのか、外務省の誰が具体的におこなえていたのかということが、リアルにわかることになると思います。

それから頭を抱えますが、この情報を伝えているNHKの映像を偶然に見たのですが、アナウンサーが「ヨルダンはイスラム国に強い立場をおこなっている国」と伝えていました。

絶句します。

ヨルダンという国は、産油国でなく、イスラム圏の中で、他国の原油による経済によって回っている国です。西側と近いですが、そもそもいろんな勢力との妥協的な国です。彼らがイスラム原理主義やイスラム国を肯定している訳では勿論ありませんが、より強い立場を示している状況ではありません。ある意味、中間的な立場にいる国であるのは、中東圏を少しでも知っていれば常識だと思います。

いずれにしてもヨルダン人パイロットと併せて、後藤氏の解放を、さまざまな手段で具体的に(掛け声でなく)、ヨルダン政府にはたらきかけるしかありません。

官房長官会見も確認しましたが、内容は特になく、極めて厳しい状況の中で早期解放を目指してヨルダン政府に協力を要請する方針にかわりがないということを繰り返し話しているだけです。

実質がどう進展しているのかということです。

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核関連施設の廃墟のために数十億の研究費を費やしている。 研究炉、実験炉、試験発電所、パイロットプロジェクトとしての発電施設、高速増殖炉、ホ ットラボ、試験再処理工場――数十億ユーロものコストを 50 年代からこれまでにドイツは原 子力研究や原子力技術につぎ込んできた。これらはとうの昔に廃止されており、放射線を 撒き散らすこれら廃墟のために現在も膨大な研究予算をかけ続けている。 連邦研究省はこれまでに 30 億ユーロもの税金を解体、浄化、核廃棄物の処理などに投 じてきたが、さらに同額が今後の数年間で必要になるという――これは他の分野の学問や 研究のために不足している私たちにとって大切な財源のはずだ。








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