「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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放射性物質による、呼吸器系疾患の初期症状について

2012-01-31 12:38:28 | 福島第一原発と放射能

 吸気による被曝という問題は、避けることのできない被曝事象の本質です。僕が東京にいられないと判断する最大の理由は、これが致命傷になるかもという恐れを抱いているからです。食事、飲料なら避けられます。吸気はさけられません。だから逃げるしかありません。避ける方法がハードルが高いのです。

ニューヨーク科学アカデミー刊行のレポートの中で、放射性物質による、呼吸器系疾患の初期症状について、書かれた部分の翻訳です。Terry Yabumoto氏によるものです。


June 252011

Annals of New York Academy of Science (2009)
P.92

5.5 呼吸器系疾患

チェルノブイリからのフォールアウトによって汚染された地域では、いたるところで呼吸器系の罹患が著しく増加している。鼻腔、喉、気管、気管支、肺などの呼吸器系の疾患は、放射線による影響の中でも、明白なる最初の影響であり、(症状は)鼻血や喉の刺激感から肺がんにまで及んでいた。ホット・パーティクル、別名 ”チェルノブイリ・ダスト” は、溶融した核燃料に由来する放射性核種と共に、金属の建造物や、土壌、etc.からの微粒子をも含んでいた(詳細は第1章参照)。これらの微粒子は、ウラン酸化物の低可溶性のゆえに、長期間にわたって肺の組織内に残存するのである。事故につづく初期の何日かの間において大人の口、喉、気管などの呼吸器系におこった諸症状は、基本的に、放射性核種がガスあるいはエアロゾールという形態であったこと関係していた。この初期の期間においては、I-131、Ru-106、Ce-144が呼吸器系に最も深刻な影響を与えた(IAEA, 1992; Chuchalin et al., 1998; Kut’kov et al., 1993; Tereshenko et al., 2004)。さらに、ホット・パーティクルと外部被ばくによって、呼吸器系疾患にさらなるダメージが引き起こされた。それは、また、免疫系やホルモンが変化したことも影響している。最も小さなホット・パーティクル(<5μm)は、容易に肺の最深部まで到達し、いっぽうそれより大きな微粒子は、肺より上部の呼吸気道でトラップされたのである(Khrushch et al., 1988; Ivanov et al., 1990; IAEA, 1994)。
 
 

2/4(土) 【木下黄太講演会IN 米子】

日時 2月4日(土)                                         13時半~受付 
14時~16時
会場/米子市明道公民館(鳥取県米子市東町124)
駐車場/近隣の市役所の有料駐車場をご利用下さい                                       参加費/600円

両日とも、主催 山陰放射能汚染を考える会
要予約 →tukichan530@docomo.ne.jp
電話(08053063754)雨宮

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大阪の瓦礫受け入れ阻止のために。

2/1(水)【木下黄太講演会IN 大阪・茨木市】

放射能による健康被害を知ろう。震災ガレキについてみんなで考えよう。

日時:2月1日(水)開場18:00 講演会 18:30~20:30

場所:茨木市市民会館(ユーアイホール)1階 ドリームホール

  JR茨木駅・阪急茨木駅より徒歩5分

  地図はこちら 
http://www.ibabun.jp/sub/sub03.htm

参加費:500円(中学生以上) 子連れOK

定員:160名

申し込み:kinoshitatalk@gmail.com

主催:三田(個人)

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29 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
木下さんへ (kokikokiya)
2012-01-31 14:07:17
「セシウムと心臓疾患の相関関係」ユーリー&ガリーナ・バンダジェフスキーへのインタビュー
http://vogelgarten.blogspot.com/2012/01/blog-post_25.html

ここでtomoさんが翻訳されております。
こんないきさつがあったとは驚愕です。
バンダジェフスキーさんの論文を否定する科学医学系の輩が多いのですが、これはもう実証されたものと断定できるとおもいます。

セシウムは心臓に大きな影響を与えて、突然死の危険となる。

奥さんの小児科医の悲痛な叫びを、みなさん、是非読んでください。

都内幼稚園の本音 (Unknown)
2012-01-31 15:35:23
東京西部、比較的早い時期に母乳からセシウムが検出されたり、先日もこちらのブログで高校生2人の突然死の記事があったエリア近くの某○○台幼稚園オーナーの見解です
「国と市が安全と言っているので、当園は放射能は安全と認識しています」

これが大事な子どもを預ける幼稚園の本音です

入園説明会でこのオーナー「例年との違いは、外国人の方の参加がない事です」とおっしゃていました

危機感なさ過ぎです。いや、むしろ数年前に流行った”鈍感力”を発揮しているのでしょうか?

とにかくこのご時世、関東で幼稚園に通わせるのはリスクが高いです。
牛乳を拒否しても、水道水で、どこで作らたか分からない麦茶を煮出して飲まされます
土埃舞う園庭で毎日遊び、降り始めの危険な雨にもさらされます

避難出来ない方は本当に大変です
暫く自宅保育の方が良いのではないですか?よく考えてみてください。あなたのスキルを。。。保育士よりよっぽど高レベルでしょうし、何より子どもを愛しています。

今、自分の命より大事な子どもを幼稚園に預けるのは危険です

私はもう東京は捨てました
汚染地での育児は無理ですから
外気は口からも、目からも入りますよね・・・ (咲)
2012-01-31 15:47:27
いつもありがとうございます。

先ほどニュースで知りましたが、俳優の地井武男さんが緊急入院しました。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/entertainment/wide_show/?1327989514

「目が見えない」とのこと。


気になります。
今の日本で暮らしていくには、マスクはもちろんのこと、花粉ゴーグルまで必要なのでしょうか。
秋田県大仙市、がれき受け入れ表明 (Unknown)
2012-01-31 17:13:35
岩手県久慈市、洋野町、野田村、普代村の可燃性のがれきと、
宮古市の木片を受け入れ。
期間は2014年3月末まで。最大5200トンを処理できる見通し。
大仙美郷環境事務組合で処理。

http://www.kahoku.co.jp/news/2012/01/20120131t41005.htm
関西での突然死 (ふうか)
2012-01-31 17:27:04
兵庫で、21歳男性が睡眠中に突然死。
同居の母親が朝起こしに行ったら、そのまま布団の中で冷たくなっていたそうです。
死因は心筋梗塞らしいです。
母の同僚の息子さんと、私からは遠い関係なので詳細は分からないのですが・・・。
前日まで元気に会社で働いていたそうです。

突然死は放射能に関係なく元から一定数おこることですが、今はどうしても結びつけて考えてしまいます・・・。
ただただ、恐ろしいです。
何が絆だ!馬鹿野郎~ (三児の父)
2012-01-31 17:53:11
子供たちの未来への命の絆を脅かして、何が絆でしょうか?絆の根本は、心の絆であり、命を大切にする想いの中に、存在するものだと思います。
最悪の事態を想定し危機管理を考えることを、震災を通じて学んだのでしょうか。
インフルエンザ予防を一面写真入りで載せる一方、放射線被曝防御の観点から、注意喚起を促す教育指導など、ここ越谷市では、一切行っていません。線量の高い汚染土は、穴を掘って保管?(処理先の指導が国から来るまで)して欲しいと市職員の弁。もう行政、国は糸のない凧のようです。
橋下市長ではないですが、この国のまともな未来のために、強欲な連中に負けない弱者を基本とする市民版「船中八策」を作りインパクトのある形にして発信出来ないでしょうか?
希望の光となる、八策を意識ある市民目線で紡ぐ努力を試みてみたらどうでしょうか?
ベラルーシの部屋 ブログ (やや)
2012-01-31 17:55:47
ベラルーシの部屋ブログにて ベラルーシでの死因の1位は循環器 持病率の1位は呼吸器だそう。
アルコール中毒 自殺も多いみたいです。
是非 検索して統計を見てください。
男の人も早死にしてます。
三児の父さん賛成!先頭になって下さい。 (うさぎ)
2012-01-31 20:04:24
御意!
貴方様のような気骨と正義感に溢れる男性は稀と存じます。
感激です。
そうです!いま命を守る行動を起こさずして何時起こすのか?愛しい子どもたちを守れるのか?
「船中八策」!被曝者の私からも臥して御願い申し上げます。
日本は世界は未だ男性社会です。
男性が先頭で声をあげて下されば子どもと女性は守れます。

リーダーとして世の中の自己中でシャイな男達を覚醒させて下さい。
愚かな母達を引っ張って行って下さい。
子ども達をしっかり守れと叫んで下さい。
大きな力の基になって下さい。
We are in same boet !

陰ながら非力ながら応援致します。
十分に御自愛の上ご活躍を。
アメリカでも突然死 (まさやん)
2012-01-31 20:41:20
学会誌(国際保険ジャーナル)に発表。
福島原発放射性降下物の影響でアメリカ人、乳幼ら事故後14週間の間に推定1万4000人死亡、チェリノブイリ事故17週間で1万6500人死亡と匹敵、米研究チームが発表しました。
最も多いのが一歳未満の乳幼児。

海外への避難も場所を考えていく必要があるようです
万が一4号機が倒壊して更なる大事故になればおそらく地球規模でしょうね…
兵庫県の回答 (子供と避難ママ)
2012-01-31 22:26:11
木下様、こんばんは。
先日、バセドーの検査をしてまいりました。
結果は、ひとつの項目が正常値よりも低かったのですが医師は大丈夫と言ってました。
本当に大丈夫なのか不安と、子供達の甲状腺もとても心配です。

兵庫県へ瓦礫の受け入れがどうなっているのか問い合わせしてみましたら次のような回答が返ってまいりました。

”災害廃棄物の受け入れ

国は、東日本大震災で発生した災害廃棄物の受入処理を全国に呼びかけていますが、これらには原子力発電所事故により放出された放射性セシウムが含まれている可能性があるため、安全性確保の観点から受入には慎重な検討が必要と考えています。
このため、現時点では、兵庫県内で被災地の災害廃棄物の受入処理を開始することは決まっておりません。今後、仮に県内において受入処理することになった場合は、県民の皆さんの十分な理解を得ながら、安全の確保を最優先に対応してまいります。”

因みに、兵庫県のHPにある放射性物質の検査は、ゲルマニウム半導体で農産物は2リットル、検出限界1ベクレル、測定時間は重い物で1時間・軽い物は2時間かけて検査しているそうです。
本当に信用していいものか・・・

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