訪問日 2011年7月30日、2013年6月9日、10月19日
交通 ソウル 東ソウルバスタミナル発高速バス
訪問地 江原道江陵市 ソジチョガットゥル
畑の向こうに松林に抱かれるようにたたずむ草ぶき屋根がソジチョガットゥルです。
田舎のお祖母ちゃんの家に帰るような気分で、お店へと続く道へ足を踏み入れました。
ぺ・ヨンジュンがここを訪れたのは、ソジチョガットゥルが伝える農村の伝統的な
食体験の為です。文化は人々が生きていく日常の中にこそあると考える彼は
執筆に当たって、いちばん身近な「家庭料理」から項を起こしていきました。
栄えある第一番に取りあげられたテーマが、ここソジチョガットゥルだったのです。
この家は古くからの旧家で、農繁期には多くの働き手が手伝いに入ります。
田植えが終わると、働き手たちにはご馳走でいっぱいのお膳が用意されました。
チルサンというそのお膳は、普段の生活をとことん切り詰め、働き手たちが
満足感を味わってしっかり食べてられるよう、準備されたそうです。それだけでは
チルサンが伝統食として伝えられることはなかったでしょう。お話の続きがあります。
働き手の中にとても親孝行な息子が居て、チルサンがふるまわれるその嬉しい日に
中風にかかって身動きのできない母の姿が目に浮かび、彼はご飯も食べられずに
いた。
そんな彼の為に、この家の女主人が毎回料理を別に準備して持たせて帰らせた・・・
そんな逸話があるチルサンを、必ず伝えていかなければならないと、国がここに仮小屋を
建て、住んでいた家も広げてくれてチルサンが今に続いているのだそうです。
食堂ソジチョガットゥルの全景
お料理の一つ一つは、季節の野菜の天麩羅だったり、ジャガイモの煮付け、山菜や
野菜の醤油漬け、~~素朴な家庭料理ですが、その季節のありとあらゆる食材を総
動員して準備するのだろうと想像できる品数の多さです
調味料までも自家製と思われる自然で素朴な味や、一年を通じて豊富な食材を
きらさない様工夫した食材の多様さに、深い満足感が得られました^^
お店に入った時点で午後2時近く、お昼はとっくに過ぎていましたが、田んぼの中の
一軒家的なこの食堂にまだ8割方の座席が埋まっていましたし、私たちの後から
も2組程入って来ました。本当に永く根付いて人々に愛されているお店のようです。
韓紙にアレンジした押し花が素敵です
田んぼの向こうにソジチョガットゥルの全貌を見る
2回目訪問時に食したチルサン
夏の一回目には見つけられなかった「先の尖った棘に鬼神も逃げていく針桐」は
多分これ ↓ ではないかと~
既に新芽の時期はとうに過ぎた6月の訪問でしたが、わずかに上部の葉だけが
残る姿に、この木がそうなのだろうと~。
此処に二泊して夕食に豚の血で煮込んだごった煮を食べた事を思い出しました。
日本人には馴染みのない味で私も主人もついに最後まで
食べる事が出来ませんでした。
結構混む居酒屋風な食堂でしたが勤め帰りの男性や女性らしき人達が
次々に入ってきて、それをご飯にかけて美味しそうに食べているのです。
そんな私達をそっと見ていた女将さんが
口直しと言って出して下さったサービスのコーヒーは有り難かったですね。
食文化の違いを見せつけられた忘れられない旅の思い出です。
ソジチョガットゥル、知りませんでした。
心の籠った料理の数々ですね。
眺めているだけでも楽しそう ♪
豚の血で煮込んだごった煮?どんな味だったんでしょう?
気になりますが、私も苦手かもです^^;
血を利用した食べ物では韓国ではスンデ、スペインでは、名前は忘れましたが
スンデのように血とお米が入ったソーセージを食べたことがあります。
どちらも味的には美味しいと思った食べ物でしたが、何でしょうね?
血に対するイメージが良くないんでしょうか?どちらも好奇心に駆られて
一度食べただけでした^^;
サービスのコーヒー、お砂糖もミルクも入っているスティックタイプのあの
インスタントコーヒーですよね。強烈なジス イズ 韓国料理!と
いった料理の後では、不思議に合いますね!大好きです^^
ソジチョガットゥルには、今年も行けたらと思っています。
韓紙に興味がわいてきました。和紙より薄い仕上がりのようですが、地域差も大きいと聞きました。今度訪韓するときは意識して工房を訪れようと思っています。
日本とは比べるべくもありませんが、食材となる植物の多さでは
日本は韓国には、完全に負けています。
この時の生野菜のサラダ(最初のお膳の右2列目上から3皿目)一つとっても
そこに盛られた野菜は、当時のメモを調べるとタンポポ・ニガナ・オガピ・
ダンコウバイの芽・セリ等とありました。自生のものか栽培されたものかは
聞きそびれましたが、野草と思って目も留めたことのない植物の名前を聞いて
びっくりでした。
苦みが若干残る若い野草は薬にもなるそうで、聞くその気になるタイプの私は
本当に体の中の血が綺麗になるような気になったものでした。
韓紙は韓国で作られるので韓紙と呼ばれますが、材料や製法など
日本の和紙と違う所は無いものだと思います(どこかに勘違いが
あるかもしれませんが)。厚さは作り方次第なのではないかと思いますが
・・・盲人蛇に怖じずだったら、申し訳ありません。
お読みいただき、コメントまで、ありがとうございました。
いろいろなところを訪れてみたいと思っています。
情報をありがとうございます。勉強してみますね。
ハナヨには韓紙の項もあり、そこで紹介されている韓紙作りの匠に
チャン・ヨンフンさんという方がいらっしゃいます。
現在は京畿道加平(キョンギドカピョン)に張紙房(チャンシバン)という工房を
構えていらっしゃいますが、元は全州で始めた家業だったそうです。
お店がソウルの仁寺洞にあるそうですし、仁寺洞やその西側の郵政通りには
韓紙屋さんが集中しています。
次回いらっしゃる折にご参考になさっていただければ~~。